考えすぎる悪いクセ
一度気になると、とことん気になってしまう……。
人を好きになるってことは、自分のことばっかりで、周りが見えなくなっちゃうことなんだ。
るうちゃんを見ていてそう思う。
私はどうだろう。
ちゃんと見渡せているだろうか。見誤ってはいないだろうか。
そんなことを、ふと思った。
それからも川崎さんとは何度かデートを重ねた。
デートの時には必ず左手の中指に『ローズクォーツ』をはめている。
私の指輪を見ては嬉しそうにする彼。そんな彼を見ていると、私まで嬉しい気持ちになる。
でも普段はケースにしまっている。なぜって、傷がつくのがイヤだから大事に大事にしまっているのだ。
デートの時の彼は、やっぱりいつも優しい。過ぎる? 優しすぎる……のかもしれない。
私が3歳年下だから、大事にしてくれているのだろう。
自分の考えや希望があっても、それを出さずにいつも私の気持ちを聞いてくれて、いつも私を優先してくれる。……とても嬉しいし、大切にされているんだということが解って、……すぎる。
例えば私がワガママを言って困らせたとして、川崎さんはどんな反応をするのだろう。
何でも聞いてくれるのかな。それとも叱ってくれるのかな。
私は……優しく叱ってほしい。それがワガママなのかな。
最近特に思うのは、デートの時の行き先。決めてほしい。
私が行きたいところを言えばいいのだが、特に無いときは、本当に決めてほしい。
人と比べるのはよくないと解っているけど、川崎さん以外の身近な男性……つまり圭太と比べてしまう。
圭太は幼馴染みということもあってか、遠慮がないためか、それとも私の好みが解っているからか、私がわざわざ何も言わなくても、行き先くらいは決めてくれる。1歳年下なのに。
『俺についてこいタイプ』私はそういう人が好きだったけど、年上の川崎さんの優しさに惹かれたのは確かだ。寧ろそこが好きなところだった。なのに最近はそこが苦しいところになってきた気がする。
私は一度気になると、そこがもの凄く大きなことのように感じてしまうので、そういうところを直さなければといつも思っている。でもそうそう直るものじゃない。
ああ、どうすればいいのだろう。また考えすぎる悪いクセがでてきてしまった。
もうすぐクリスマス。幻想的に煌めくイルミネーション、そこここで流れるクリスマスソング、行き交う人々の楽しそうな顔。
その全てがクリスマス気分を盛り上げてくれる。そんな中デートをするのはワクワクするし、ドキドキもする。
『クリスマス』ただそれだけで、落ち込む気分を盛り上げてくれるし、もやもやもどこかに連れて行ってくれる。
『クリスマス』ただそれだけで……。
お読み下さりありがとうございました。
次話「思い込んだら」もよろしくお願いします。




