表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
優しさのゆくえ  作者: 藤乃 澄乃
序章 はじまりの予感
3/36

教室

昨日かかってきた電話。

勝手に私の電話番号を教えた幹事の関口瑠奈るぅちゃん

どういうことか聞いてみないと!

「るぅちゃん!」

 そう言うと、昨夜の電話の件を問い詰めようと、私はるぅちゃんのところに走って行った。

 


「あ、桜花さくらおはよう」

「おはよう。じゃないよ!」

「あ、怒ってる?」

「当り前でしょ、勝手に人の電話番号を、知らない人に教えないでよね」

「私は友達に教えただけだよ」

「本人の了解も得ずに教えちゃダメだよ! 友達っていっても私その人知らないし。その友達がまたその友達に教えたんだよ」


 るぅちゃんは少し悪戯っぽい顔で聞いてくる。

「それで?」

「それでって」

「電話かかってきた?」

「うん、だから怒ってるんでしょ!」

「まあまあ、落ち着いて(笑)それで?」

「別に」

「ふーん。それで?」

「もう!」


 仕方なく昨日の電話の話をした。彼女はニヤニヤしながら「うん、うん」って聞いてくれているけど、なんか上手いこと話をそらされた感は否めない。一度ビシッと言っておかねば。


「もう二度と人の電話番号を勝手に教えないでよね!」

「はいはい」

 悪びれた様子もなく、相変わらずニヤニヤしている。

 まあ、彼女のそういうところ、憎めないんだけどな。


「あ、それで大学祭どうする?」

「みんなOKだって」

「ん? それって私に電話がかかってきた意味ないよね」

「彼にはあったんじゃない?」

「もう、ニヤニヤするな!」

(笑)


 まんまとしてやられたって感じ。


 でも、まあ……いいかな。


 今度の日曜日、先日の合コン5×5のメンバーで集まる。でも遠足じゃあるまいし、10人でぞろぞろ大学祭って……。それに彼等の大学は結構遠くにあるので、お昼に着こうと思ったら女子は10時に集合しないと間に合わない。ということは、私は9時出発。でも待ち合わせの10分前には着きたいから、もう少し早めに出て……。

 それから服装! 何を着ていくか考えなければ。あまり派手になってもダメだし、大人しすぎるのも面白くないし、スカートだってロングにするか、ミニにするか。

 髪型は? アップにするか、それともおろすか。まあ、肩までのストレートだからアップはまとまりにくいな。じゃあ、横を少しだけ上げてみる?


 なんてことを色々と考えていると始業のチャイムがなり、教室のドアが開き強面の教授が教室に入ってきた。



お読み下さりありがとうございます。


次話は「学祭」です。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ