9 姿なき者
アンダーソンを作ってから数日が経つ。オレは新しい魔法を作り出そうと今日も試行錯誤していた。魔力量で、威力が、杖の振り方で属性が、あとは気合いやイメージなどで、色々と決まる…らしい。詳しくは、オレも知らん。この前は、偶然にも毒魔法「ブー」が完成した。ただしこの魔法は、毒という体だが、本質はただの強烈に臭うガスを発生させるだけである。
……おっ、今のいい感じだ。ビーム型の魔法だ。…名前を何にしようか…と考えていると、
ビシッ
オレのアンダーソン(意味深)に何かが当たり、アンダーソンは宙を舞った。跳ねたアンダーソンに顎を強打されたが、愛の証だと思うことにして拾い上げると、近くに金属塊が落ちていた。…ステルス弾だな、これ。どうやら、これが当たったらしい。ステルス弾は、主にスナイパーをジョブとしている人々が使う。人間以外の物体にしか当たり判定が発生しない上に速度が出ると、透明になるという、嫌がらせみたいに便利な弾である。
つまり、オレは狙われているのか?
また、アンダーソンに当たった。
「!」
心臓に悪いな!今、オレの胸をすれ抜けていったぞ…。
警戒していると、今度は手紙が巻き付けられた弾が足元に刺さった。
(掘り返すのに、5分)
「『お前の力を試させてもらうぞ。私を捕まえてみろ、そしたら仲間になろう。1週間以内に、捕まえられなかったら、お前の命はない。』…?…ざっけんなァァ!」
オレは手紙を一瞬で燃えるゴミにした。後でたき火に使う。
こいつマジバカじゃないの?死ぬの?『捕まえられない』は正しくねーぞ!
すると、ステルス弾がまた、アンダーソンに当たり、今度は、頬を引っぱたかれた。痛い。
オレは、アンダーソンを拾い上げフリをして、木の枝を拾って、弾が飛んできている方向にあの新しい魔法…名前は…そうだな。
「ポリープ」
を唱えた。
それきり、弾は飛んで来なかったので、どうやら命中したらしい。
よし、これで犯人を探せる。オレは笑みを浮かべた。
2カ月ぶりの更新です。
遅くなりました




