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72 被災後
マジやばいやばい。俺は自分の命を、どんどん短くなる導火線に重ねていた。
「あぁちきしょー」
叫ぶことしかできないオレ達だったが、
「ちょっとうるさい」
突然その声が聞こえた。モユーリだった。ていうかモユーリしかいない。
モユーリは隙を見て戦いに参加するために岩陰に隠れていたのだ。
「動かないで・・・って動けないか」
モユーリは銃弾で導火線を切断していく。
モユーリ、お前確か一度も出てきてないよな?サボりか?そうなんだな?
「助けようと思ったらタオシ-たちが来たから」
言い訳するようにモユーリが言った。動きたくなかっただけだろ。まぁそのお陰で助かったけどさ・・・。
しばらくして風の力が切れた。たぶん爆発と同時に切れるようになっていたんだろう。
「皆さーん」
満面の笑みで走ってきたのは外交官様だった。
その笑顔で、自分達が『災害』を倒したことを再認識した。
・・・やっちまったなぁ。本当に倒しちゃったよ。
・・・。
・・・そういえば。
「タオシー」
「んんなァにィィ?」
「オマエさっき俺を売りやがったよなァ!?」
「えェあァちょそれはァ・・・」
わずかに残った魔力でオレは呪文を唱えた。
「テクニカルブレイク」
「アアアア」
悲鳴がよく晴れた空にこだました。




