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67 タオシー班 タオシーと『疫病』
「タオシーさん!!」
俺はクローから降り、緑色のガスが広がっていく崖の下を覗き込んだ。キングレオが菌を吐いたのを見るや否やクローはスピード上げ、風上の高台へと避難したのだ。
やっぱり賢いな・・・アキヨシさんのペットとは思えない。
さておきタオシーさんだ。何しろ色がつくレベルの濃度の病原菌を浴びたんだ。
もう助からないだろう。ガスに巻き込まれた何匹かのモンスターが全身から出血して
倒れるのを見る限り、そう思えた。
作戦は失敗だ。大失敗だ。俺がちゃんと相手を見ていれば・・・!
涙が浮かびかけた俺の目を、強烈な閃光が灼いた。
「・・・は!?」
直後に衝撃。ガスの中から顔の一部を欠損しているキングレオが吹き飛ばされて出てきた。
その後も緑のガスの中で輝く光。その度にキングレオの身体は大幅に削られていく。
「トワイライトパンチィィ」
タオシーさんだった。病原菌バリバリのガスの中でタオシーさんはキングレオを殴り飛ばしていた。
キングレオはさらに病原菌を吐き出すが、タオシーさんの勢いは止まらない。
これにはキングレオもパニクっているらしい。
しばらくガスの中で光と怒号が飛び交った後、今日一番の光の後、沈黙が訪れた。
それは、タオシーさんが『疫病』を消滅させたことを示すのに十二分な光だった。




