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63 こちらオアシス戦線 タオシー班
アキヨシが最初の魔法を放ったと同時に、『疫病』を担当するタオシー、ラクトは行動を開始していた。
まず今にも病原菌を吐こうとこちらに牙をむくキングレオにタオシーが呪文を唱える。
「ニコォルゥゥヒャ…あぶなァァニコリー!」
途端キングレオに警戒心が見られなくなる。ただご機嫌だ。しかしそれを見ている暇はない。一刻も早く こいつを『飢餓』から引き離さねばならない。
ラクトは魔法陣の描かれた紙札を取り出し、
「空想召喚!」
現れたのは、ネズミだが尾の先が丸くなっており毛が生えている。
それを見たキングレオは一瞬動きを止め、猛然と正確にはその尾を目がけて走ってきた。
「クローの足に掴まれ!ネズミジャラシ!」
ラクトの命令でクローの足にネズミジャラシがしがみつく。と同時にクローがスタートを切った。
クローとキングレオは、スピードは同等らしく、差は開きも閉まりもしない。
気が短いらしくネズミの尾を掴めずイライラし始めるキングレオに時々タオシーが「ニコリー」を掛ける。
見る見るうちに砂嵐が遠ざかっていく。
「それにしても、ネコ科はどの世界でもネコジャラシに目がないんスねー…」
とりあえず一次作戦が成功したことに安堵するラクト。
丁度見えなくなったアキヨシ達の方から、雄叫びが聞こえた気がした。




