59 タカハスへ②
一晩草原で過ごし(キセの襲撃は無かった。安心安心)、2日目も移動を続ける。
もう昼を過ぎているがオレ達は何もしていない。全ての外敵をクローとユニコルノ達が相手してくれている。
「そろそろ皆様に『飢餓』と『疫病』のことを話しておきましょう」
森を抜けて安全な地帯に入った辺りで外交官がそう言った。それは是非聞いておきたい。
「では…まず『飢餓』のハスクキングから。
ハスクキングは、体全体を厚く包帯で覆っていて、その上からコートを羽織っています。まず厄介なのはこの包帯で、材料の一部に虹蛇の鱗が含まれているらしく、攻撃魔法が一切通用しません」
「え?でもそれは銃とか剣とかで攻撃すれば良いんじゃ…」
「ラクト様、最後までお聞き下さい。私も実際に目にしたのですが、彼の肌に触れた物理攻撃は例外なく威力が殺されるのです。原理としてはおそらく、低レベルのアタックバリアではないかと。
また、彼の手に触れた生物は、まず魔力を、次に水分を奪われます。タカハス屈指の魔術師でさえ20秒でミイラにされました。 ああ、あと、彼は強力な呪文こそ使いませんが、対人格闘に秀でています。今はタカハスの魔術師がアタックバリアを張っているため、相手の進軍を止められてはいますが、それもいつまで魔力が保つか…」
オイオイッ、聞いた限りくそ強いじゃん。
物理無効化に触ったらアウトとか…。
不安になるパーティーの皆であった。




