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47 自称異世界人
昼の散歩を終えて家に戻ると、アキヨシに玄関に見たことのない靴があるのに気付いた。
モユーリもタオシーも家にいるようだし…。何があった?
オレがリビングに入ると
「お帰り」
「おォォかえりぃぃ」
「こんちは」
…いや誰だよ三人目。オレはその茶髪(一部刈り上げていてそこは黒髪)の青年を見る。マフラーとコートを身に付けているが、見たことない形だった。
モユーリが
「この男の話が面白いから拉致って聞いてる」
「だから作り話じゃないっすよ!?ホントなんすって」
「…とりあえずその話を聞かせてくれ」
「…成る程。つまりその塾って所の帰りに急にこの街に来てしまったと。で、何も知らないし金もない、と」
「そうなんすよ」
「良い小説家になれるぞ」
「だから作り話じゃねーよ!」
そう言って彼、オオウミラクトは彼の持ち物を見せる。確かに見たことないものばかりだ。
「ふーん…まぁいいや、オマエがある程度生活できるようになるまでは面倒見てやるよ」
「マジすか?」
「あぁ、その代わりに…その本、くれ」
オレは机の上に広げられたラクトの持ち物の下の方にあった、
女性の裸体が描かれている本
を指差した。
「…不安だな…この人達…」
ラクトは先行きに不安を感じ始めていた。




