43 未来を繋ぐ指先
「もォォどぉぉぉったァァァ」
タオシーの雄叫びを聞き、冒険者達はタオシーの邪魔にならないように後退する。しかし、アキヨシはタオシーを引き止めた。
「待てタオシー、ゾンビは全員復活してる。また魔力切れになるのがオチだ」
「たぁしぃかにィ」
アキヨシは冒険者達を集め、魔力を「ドレイン」で吸った。その間も、支援魔法がないため遅くはあるが着実にゾンビは迫ってきている。
魔力を集めたアキヨシは前に出て呪文を唱える。
「マグナム!!」
ゾンビ達は見えない何かに引き寄せられ、アキヨシの近くへ集められていく。大部分が集まったところでマグナムを解除し、残りの魔力を全て使い
「エレクトロニクス!!」
ゾンビ達に渾身の雷を浴びせる。
「あぁぁぁぁ」
ゾンビ達の動きが止まる。そりゃそうだ。こんだけ戦っていれば疲労はピークに達しているはずだ。電気マッサージが気持ちよくて仕方がないはずがない。
「いいぞタオシー!」
「オォォっしゃぁぁぁおまぇらぁぁなぁんかぁ指先一つでェェ消し飛ばしてェェやぁル」
いや…オマエ指先以外ではゾンビ消せないだろう…。
そう思いつつタオシーを見守る。
「くらぁえェェ 絶対神の怒り(トワイライト・パンチ)!」
なんかイメージ変わってんぞ。
タオシーは指先が光る方の手でゾンビにパンチを仕掛ける。
もちろんゾンビはパンチを喰らう前にトワイライトによって消滅しているのだが…。
「暗黒神の平手打ちィィ(トワイライト・ビンタァァ)」
「神様いつ暗黒神に寝返ったんだよ!?」
というか、どうやって発音してんだよ!?
ゾンビの数は着々と減っていき、数十体から数体、そして一体になった。
「これでぇぇさぁいごォォダァァァ喰らえェェ」
「ホリーランス」
爽やかな声と共にゾンビが光の槍で突き消される。…えっ。
「南、東門の討伐が終わったので援護に来たのですが、その必要はなかったみたいですね」
いい笑顔で聖騎士がそう言った。
「いや、助かりました。ありがとうございます」
「いえいえ、私は周りのゾンビを何体か倒しただけですから。ほとんどあなたたちの手柄ですよ、って痛っ!ちょっとタオシーさん殴らないで!?」
爽やかな聖騎士を無言で殴る涙目タオシー(笑)
とりあえず終わった。良かった。
暗黒魔法が切れて完全に晴れた朝焼けの空を見て、そんなに長く戦っていたことに驚くアキヨシだった。
とうとう、6章が終わりです。
ゾンビ編…かなりカオスな章でした。




