41 女プリーストの意地
「タオシーまだか!?」
「うぅぅんまぁダァ」
くそっ、もうすぐキセのアタックバリアとマジックバリアが切れる。
「アキヨシまだなの?」
「まだだ、もう少し」
「んっ…もう無理ぃぃ…テレポート!」
アキヨシのもとへ跳んでくるキセ。キセももう魔力切れらしい。ゾンビ達の進軍が再び始まる。
「うわっ危ねぇ!」
女プリーストゾンビはオレを目の敵にしているらしく火の玉をこちらに飛ばしてくる。ギリギリで躱すが吹き飛ばされ、受け身を取ろうとする。
が、その地面に魔法陣が現れた。この魔法は…!?
ドォォォォォォン
思った通り爆発した。まさか扱いの難しいことで知られる爆発系魔法の注意魔法をこの精度で使えるとは…。
深手は負わなかったものの、アキヨシは上空に投げ出される。この高さなら落ちたら死ぬな…。ぼんやりと落ちていると、急に柔らかい感触を得た。この毛並みは…!
「クロー!!」
クローが助けに来てくれたのだ。首輪の鎖が千切れているので、力づくで出てきたんだろう。
クローはスタッと軽快に着地した。近くに魔方陣が形成され-しかしすぐに消えてしまった。
「女プリーストゾンビ、もう魔力がほとんどないぞ!」
そう叫ぶと、一斉に冒険者たちが女プリーストゾンビへと走り出す。魔力を回復される前に倒さなければ…。
しかし女プリーストゾンビは魔力を回復しようとはせず、残りの魔力を使うつもりか、なにやら呪文らしき呻き声を上げる
女プリーストゾンビの体が、黒い霧のようなものに包まれた。
これはまずい。
アキヨシはこの魔法を知っていた。
「皆、離れろっ!!」
言い終えた刹那、女プリーストゾンビから湧き上がった闇に辺りが包まれた。




