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攻撃魔法なんて使えませんけど何か?  作者: あんもまいと
5:追いついた現実(金)
34/110

34 ペットが欲しい(モユーリ)

「…スゲえ」

オレは家の魔時計を見て驚いた。行きは徒歩で30分だったのだが、帰りは8分しかかかっていなかった。すんげーはやい。

オレはウルフリザードを撫でてやる。気持ち良さそうにしている。可愛すぎる。

「コイツの名前どうしようかな」

考える。やはりカッコイイ名前にしないとな。

ふと鋭い爪が目についた。

「…よし、お前はクローだ!」

「ガウ!」

嬉しそうに吠えるクロー。オレがクローとしばらく戯れていると、

「ただいま」

モユーリが帰ってきた。両手で抱えられている毛玉みたいなのがモユーリのペットなのだろう。

「何それ」

「ケダマ」

いやソレは見れば分かる。…え?まさか名前がケダマ?

まんまな名前を付けられたそのペットに、若干同情しながら目をやる。どうやら猫みたいだな。

「何ていう動物?」

「ボウルキャット」

これもまんまだな。モユーリの腕の中で眠っているようだ。オレはボウルキャットのケダマの毛並みにそっと手を置いてみた。

「ー痛っダァ!!」

何かが手を貫通していた。…なんと毛だった。束になって棘になっている。

「あ、触ったら危ないから気をつけて」

「言うのが遅ぇよ!」

オレは傷を治してもらいにキセのところへ行く。だって手に穴が開いてるもん。

「治してあげる♡」

「ありが…ってどこに手置いてんだぁあ!?」

騒がしい会話を聞きながら、モユーリは微笑した。

家に新たな住人が増えたことを、素直に嬉しいと感じたモユーリであった。


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