105 アキヨシ×風呂+N
はちゃめちゃなパーティーが終わった数日後の夜、アキヨシは一番風呂に向かっていた。
最近は雪がチラつくほど寒くなっており、風呂は今の時期の一番の醍醐味とさえなってきている。
アキヨシはそそくさと浴場に向かう途中で、キセが酒を飲んで突っ伏しているのを確認した。
―ガチャ
浴場への扉を開けると、濃い霧の奥に動く人影があった。
「…ん? あぁ…なんだオマエか」
「!?ちょっと待てにゃ。なーんだよかったニャンシーで的な溜息をついた挙句、ためらいもなく風呂に入るのはどうかと思うニャァァ」
「いや、まずオマエこの家に住んでないだろーが」
「にゃ?パーティーに所属しているから、別にいいはずにゃ」
「それに、オマエは女ではないだろう。生物学的にはメスかもしれんが、本質は女じゃないはず。感覚で言うならば、ペットのケダマと一緒に入るのと同じはず」
「にゃ!それは差別にゃ。これは盗賊らしくお前の宝を奪い取ることで報復とするしかないにゃ!!」
「や、やめろ…それを見ながら言うんじゃない」
「にゃらば、一狩りついてくるにゃ!そうすれば手打ちにしてやってもいいにゃ」
「わかった、わかったから…」
本当にそれを見ながらそんなこと言わないでほしい。なんというか怖いから…。
「それはそうと、ニャンで堂々と横に入ってくるにゃ?」
「そんなことより猫って風呂嫌いなんじゃ…?うちのケダマは風呂に入れようとしたら毛を逆立てて反抗してくるぞ」
「にゃ~。うちのお母さんも一緒に入ってたときは、いつも爪を立ててきたニャ」
「…本当、複雑だな」
「よく言われるニャ」
「よく…ね…」
「で?一狩りって何に行くんだ?」
「ニャーの依頼とお前達にも役立つ便利なものが手に入るニャ」
アキヨシとナンシーの会話はしばらく続いた。




