7面
7面終了後参入
プロフット・アイスラーのボイスになります。
http://www.youtube.com/watch?v=XRnb8gb4AN4&feature=youtu.be
一番弟子、スライダーのボイスです
http://www.youtube.com/watch?v=82d_QkJ96s8&feature=youtu.be
兄弟弟子、ティアラのボイスです
http://www.youtube.com/watch?v=9mKhnpcIkv0&feature=youtu.be
●7面「オープニング」
総勢8名となった神魂騎士団は、フェーザーの住んでいた寒村、オーランゲから北上、ブラウノース方面の国家結束同盟の駐屯地をやすやすと壊滅させ、ガリリア大陸の主要都市の中で、唯一陥落していない、大陸北西の都市、ブラウノースへと北上しようとしていた。
「神魂騎士たちよ、まずは各地の教皇派の者たちのために、ブラウノース攻略軍と、バラデロ親子が統治していた城塞都市、パーパレットを攻略し、北上して合流しようとする残党達を叩くため、ブラウノース南口の敵本陣に急襲をかけます。初めての集団戦闘です。互いの役割を把握し、連動して、敵軍を粉砕しなさい。」
「こんなの朝飯前だぜ。」
いつも訓練がわりに握っていたクルミを粉々にすりつぶしながら百戦錬磨の傭兵、スパーダは意気揚々と言う。
「悪いね、ブラウノースのはこの子の父親もいてね、嫌がおうにも張り切らせてもらうよ!」
背中に子を背負いながら、女斧闘士アネーロも賛同する。
「アニキ、おばちゃん、仲間にツナギとってみたけど、ブラウノースには300人は兵隊がいるってよ。オイラ達、たった8人だよ?」
「小僧、おまえはクレアの護衛にまわれ、オレらはそうだな、いまや一騎当千、円卓騎士団の将軍達にもヒケはとらねえよ。てか、こんなところでつまづいてちゃ、円卓騎士団は倒せねえよ。」
「あなた、お腹には赤ちゃんが、戦争だけが人の生きる道じゃないのよ…」
クレアのしごくまっとうな意見に、神官ヘムが冷たく言い放つ。
「おや、その子を助けたのも他ならぬ神の力…。国が荒れ、向かうは蛮族巣くう西の果てかな?争いの元は絶たねば、子の未来も無いものと思わぬか?」
「皆さん、そろそろ見えますよ。準備をしましょう。」
愛馬、黒翼と二頭立ての馬車を引いていたハヤブサが到着を告げると、シグマは無言で鋼鎧を装着し始めた。
神官にうながされるようにフェーザーは戦いの、のろしをあげる。
「神魂騎士団、これが本当の初陣です。僕達は絶対に負けません。皆さん、いきますよ!!」
神魂騎士6名、人間2名の神魂騎士団は、無謀にも、ブラウノース南に配された300人にのぼる大群を、その一騎当千の力を示さんとばかりに、めいめいに雄叫びをあげた。
(7面開始)
(敵殲滅にて7面終了)
●キャラ紹介⑨~「レーベン・スレイブ」
◆プロフット・アイスラー
・ガリリア辺境の都市、ブラウノースにて私設学院を営んでいる。
・各地の優秀な学童を集めて全寮制の学院を営んでいるが、近隣の住民がいぶかしがるほど施設が充実し、学費も安いので、ガリリアに住む者達がいわゆる「なりあがり」出来る学校として羨望の的。
・実は教皇派がスポンサーとなって、魔導師養成のための学校をプロフットが運営している。(表向きは考古学アカデミア)
・13歳から24歳前後の少年少女が日々、魔道に対して真摯に勉学にいそしむ学びや。
・低年齢の学童がまれに魔法をむやみに使って、市民の間に動揺をもたらすが、寛容な住民達によって、あたたかく見守られている。
・魔道は神々の信仰によってもたらされていると口伝されており、円卓騎士団のクーデターの報は、学院の運営の困難とともに、魔道自体の危機なのではないかとプロフット自身も危惧している。
※後述の魔道師、スライダー、ティアラは後のパーティーメンバーになる予定である。
・知を追い求め、後進を愛し、育てることに尽力する42歳。
●7面終了「キャラクター参入」
ガリリア大陸北西、主要都市の中で、唯一陥落していない、大陸北西の都市、ブラウノース。
国家結束同盟の度重なる攻撃に耐え、現在も侵攻軍との小競り合いを続けて1ヶ月。
街中にはわずかに入ってくる情報に、首都陥落の報も錯綜し、市民達の内圧は疑心暗鬼も含め、限界まで高まっていた…。
魔導師、プロフット・アイスラーが表向きは考古学アカデミーとして秘密裏に運営している、魔導師養成学院は、存亡の危機を余儀なくされていた、魔道師養成のために、外部とを遮断する魔法障壁発生機をはじめ、個人で運営するには膨大かつ多額の施設の数々は、ガリリア王国、教皇派が、魔導師の血脈を絶やすまいと、国費を投じて運営されているものであった。
かってプロフット自身もこの学院を主席で卒業し、長年教皇の親衛魔道師としての責務を全うして、与えられたこの立場である、巷でまことしやかに噂されている、教皇派の滅亡があったならば、魔導師というものが、歴史から抹消されてしまう可能性さえ考えられるのであった。
先日も、特待生選抜の結果を巡って、生徒のスライダーとティアラの有望な学院生が街外れで決闘を行ったことで、秘密裏に運営しているはずの当学院へのプレッシャーはピークに達していた、そして連日の円卓騎士団からの攻撃。
籠城するしかない市民達のガス抜きは、嫌がおうにも当学院への不信感となって、見えない敵対意識にさらされていた。連日の学院に対する投石によって学院の窓はほぼ全て割れていた。
「学長!マジックシールドをはれば、こんなのなんでもないじゃないですか!」
生徒達は口々に言う。しかし、学長であるプロフットは慎重な姿勢を崩さない。黙って、さきほど窓ガラスを割った石つぶてをくるんでいた新聞を取り上げて生徒達をいなす。
「この新聞には連日、先日スライダー君とティアラさんが魔道を私怨で使い決闘したことがつまびらかになったせいで、魔道師を悪魔かのようにかき立てる記事でみちあふれています。いま魔道を彼らに示したら、その驚異と恐怖の意志は、全て悪意となって我々に降り注ぐことでしょう。悪意が悪意を増幅させるのです。今はただ、耐えるのです。」
「スライダー、ティアラさん、あなたたちは魔道をなんだと思ってるんですか?おまけに男女別制のこの学院で男女で決闘などとは。不潔ですっ!!」
「おまえら、男と女なら別にやることあんだろうがー。」
「よっ、成績1位、2位が課外授業とは、これこそ、スクープじゃん。」
嫉妬とも非難ともつかないヤジが教室にあふれる。彼らは、現在の状況から気持ちだけでも、少しでも逃げたいのだ。
学院と宿舎を含めた敷地を取り囲む市民たち。魔法というものは現在は、神話の世界のたまものと認識されており、プロフットたちは魔道を秘中の秘として、決して口外、見せてはならないものとして固く禁じていた。
しかし教皇の警護をになう特待生の選抜に対し、主席のスライダーに対し、次席のティアラが女性だから選ばれなかったのだといきりたち、学園を飛び出して一対一の魔力くらべを行い、それが市井の者の見とがめる所となり、
噂は噂を呼び、かつ現在の円卓騎士団の攻撃によって、市民達の不安、内圧が頂点に達し、魔力へのねたみや敵対心となって、デモのような形で学院は四六時中、市民達の監視下にあり、今にも暴徒化した市民達の攻撃の目標にさらされようとしているのである。
「この女が、オレを妬むからいけねーんだ!」
「男ってだけで特待生になれるなんて、いいご身分ね!」
「女ってベタベタしてるから嫌だぜ。センセイ!ここは一発、サンダーでも出してびびらせましょうよ!」
「スライダー、あなたの素質は学院始まって以来です、しかし魔道を軽んじる迂闊さも、この学院はじまって以来の問題児です、ティアラに主席を譲ってもいいんですよ?」
「センセイ…いや、学長!実力主義でしょー。ここは。あいつら黙らせれば…」
幼い彼らには分からない、教室の生徒達は事の本質が把握できていない!
野外の悪意が増幅しているのが手に取るようにわかる。恐ろしさに窓から見下ろすと、先程とは比べものにならない人数が集まって、我々に悪意を向けているのだ!
「悪魔を殺せ!」
「魔法をつかって俺達を殺すつもりだろう!?」
「俺達は魔法を見たんだ!魔女を差し出せ!」
プロフットが窓外をみやると、殺意のこもった石つぶてが次々に投じられる。たまらず、生徒スライダーが師を護らんと魔法障壁をはって、石つぶては彼らを包む空間の外枠で粉々に砕け散った!
「ほら見ろ!悪魔の力だ!」
「俺達を滅ぼす、悪魔の力だ!!」
プロフット・アイスラーは、暴徒の一団には、我々に好意的に接してくれていた近隣の住民の姿はほとんどなく、風体を見るに付け、街外のスラムから人をかき集めてきたように見えた。
声高にアジテーションする者達は、黒い革鎧を着ている、円卓騎士団の差し金の「影」たちに違いないと確信した。
「みんな、やめなよ、あの人達がそんな大それたことをやろうと思ってたら、とっくにやってるよ。みんな、仲良くやってきたじゃないか!外は戦争なのに、内輪もめしてもどうしようもないよ!」
「やめてくれ、皆の隣人を愛したまえ!愛したまえ!」
たまに差し入れをしてくれる肉屋のおかみ、近所の協会の神父が説得をしているが、皆錯乱して、聞く耳を持たない…。
「悪魔に荷担するものは悪魔の仲間だ!」
やはり見覚えのない男が、干し草を積む農具を構えて、肉屋のおかみを串刺しにした!
「悪魔に荷担するものは悪魔だ!」
「悪魔を殺せ!」
「あくまをころせ!!」
「アクマヲコロセ!!!」
仕組まれた悪意は加速度を増して民衆を狂気に陥れる!!
勢いにのまれて神父も手に手に凶器をもった民衆に刺される!
「アクマヲコロセ!!!」
「アクマヲコロセ!!!」
「センセイ!おばちゃん、おっちゃんが刺されたよ!なんだよこれ!?オレたち何にも悪いことなんてしてないよ!!」
「きゃあああああああ!!!!」
若すぎるスライダー。弱すぎるティアラ…。足して2で割れば、特待生にふさわしいのに…。
「センセイ!こっちにくる!みんなこっちに登ってくるよ!」
プロフットは、意を決して詠唱する、
「天と地に宿りし魔道のエナジーよ、障壁となりて皆を護れ、魔法障壁!!」
スライダーが先程唱えた障壁とは違い、重厚で堅牢な障壁は、民衆の凶器の刃に屈することなく悠々と防護せしめる!
「見よ、あの悪しき光を、悪魔の学びやを焼き払え!」
「アクマヲコロセ!!!」
民衆は扇動されるがままに、建物に向けて手に持った、たいまつの火を放った!
歴史あるこの学院が猛火に飲み込まれる…。
生徒はいてもたまらず魔法で炎を消し止める。
「アイス・ストーム!」
「アイス・ストーム!」
「アイス・ストーム!」
「アイス・ストーム!」
火は消えるが、錯乱した民衆はますます錯乱して学院に次々にたいまつをなげる。
混乱が混乱を生み、悪意が疑惑を生む…。
無限のような繰り返しに加え、果てない攻撃が魔法障壁に加えられる。
民衆もすでに半狂乱になって執ように攻撃を加える。
民衆にまぎれ、円卓騎士団の差し金の「影」らしき者が、投擲小刀を狙いを定めて投げつける。魔法障壁に阻まれて弾かれるはずのその小刀は、勢いを殺すことなく、男子生徒ののど元を、割くように貫く!
(油断した!マジック・ダガーか!)
「先生!ゴダール君が、ゴダール君がっ!」
女生徒が民衆の錯乱と同調するかのごとく絶叫する!
このままこの学院が灰と化せば、高価な魔導機など、この体制を立て直すことが果たして出来るだろうか?
絶望の炎が燃えさかる中、無意識にプロフット・アイスラーは思った。そして我が教え子達を、禁呪である、物質移動を使って何人を街の北まで運べるだろうか…。
人の命に優劣はないのだと心の規範が訴えるが、魔道の存続のためには誰かを選ばねばならない!
禁呪を使えば、魔導師としての寿命が縮むのは明かであり、廃人となったとの文献も散見している。
「スライダー、ティアラ、こちらに来なさい…」
意を決して二人を呼ぼうとした瞬間、光と共にきらびやかな装束をまとった神官が現れた。
「あなたは、神官ヘム?どうしてここに。まさか、ビリジアは落ちた…と?」
「そうです、首都ビリジアは聖騎士バスチーフ率いる円卓騎士団によって落ちました。神は、対円卓騎士団に向けて、神に従属する騎士達をつのっています。分かりますね?あなたは選ばれたのです。」
「ヘムよ、その対価は?」
「お前の生徒たち全ての命。十二分すぎる対価と言えましょう。神は慈しみ深い…。」
「わかりました。契約しましょう。」
神官が魔道師プロフット・アイスラーの左手薬指にそっと触れると、まばゆく光る指輪となって契約は完了した。
「それでは。」
ブラウノースの侵攻軍をたやすく粉砕してきた神魂騎士、スパーダ/アネーロ/シグマの3人がまばゆい光と共に現れ、障壁外の暴徒を赤子をひねるがごとく素手の手足の一挙主一頭足にて片付けていく…
「戦争は戦争屋に任しときな!」
「おやすみの時間だよ。」
「…。」
戦慄の集団をものの5分もかからずに片付け、総勢8名の神魂騎士団がプロフットを取り囲む。
「お前が手塩にかけた、その2名は連れて行っても構いません。なぜなら、この国で一番安全な場所は、神魂騎士団の庇護下なのですから。後の生徒は、ブラウノース公、フリーズ・ジークムントの軍に編入させます。教皇派の兵士は、ここさえ落ちなければ集まってくるでしょう、そして、この国で二番目に安全な場所でしょうから。」
魔導師プロフット・アイスラー、そして魔導師見習い、スライダーとティアラ、総勢11名となった軍団は、焼けただれた狂気の学びやをあとにした…。