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掌編匣  作者: 間宮 榛
Rapid-Fire 1レス小説大会
9/9

お荷物届きました



 バカみたいな着声で、滝のように汗をかいた俺は惰眠を妨害された。

 うつ伏せのまま手探りで手を伸ばし、携帯を開く。

 表示された名前は、バカをやる仲間だった。

「なんだよ、朝っぱらから……人が寝てんのに」

『ぐっもーにん。もう十時過ぎたぞ』

 窓を見れば、カーテンから朝日とは色の違う光が差し込んでいた。

「で……用は?」

『荷物送ったからさ、受け取ってくれよな』

「荷物?」

『そ、でっかいやつ』

 うつ伏せがキツくなって、仰向けに体勢を変える。

「うちにそんなん置くスペースはない。拒否るぞ」

『それは困る、ナマモノだし』

「ナマ? ……そういやお前、ここんとこ見なかったけど何してたんだ?」

 沈黙するあいつの向こうから、ガタガタと音がする。

 車で移動している最中なのだろうか。

「……まぁいいや。いつ着くんだ?」

『今日の午前』

「それを早く言えっ!」

 怒鳴りながらおもわず飛び起きた。

『もーすぐ着くと思う』

 ガチャッと携帯を通して大きな音が聞こえた。

「は?」

 ぴぽーんと間抜けなインターホンが鳴るのに少し遅れ、携帯の向こうでぴぽーんと音がした。

『ま、着いたその時は、宜しく』



課題文:その時は、宜しく。

20090716:初出 20111123:移植

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