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初対面

いつも通りの朝を迎えた。


ご飯を作り、家族を送り出す。


みんな機嫌がよく、すべてがスムーズに進んだ朝だった。


「みんななにも変わってなかったな〜」


私は独り言を言いながら家事を進めた。


部屋の掃除を終えたとき、インターフォンが鳴った。


画面を見ると、そこにはメリが立っていた。


玄関のドアを開ける。


「おはよう。玄関から入ってくるの、はじめてじゃない?」

と言うと、


「おはよう。そうかもね。おじゃましてもいい?」

メリは笑顔で答えた。


「どうぞ!」


メリが玄関から入るのは2回目なのに、なぜか違和感があった。


メリはいつもの席に座り、私は冷たいお茶を出した。


昼間にメリがいることも、違和感の一つかもしれない。


「今日は、今から一緒に来た人を紹介しようと思って」


「えっ、紹介してくれるの? 嬉しい!」


「嬉しいの?」


「なんか“同士”って感じで嬉しいの。

 人って、同じ境遇の人がいると一人じゃないって元気をもらえるでしょ?

 自分だけって思うと苦しくて、窮屈になるから」


「そうだね。同士がいると心強いよね。私は孤独だったから……。」


メリは一瞬悲しそうな顔をしたけどすぐにもとのメリに戻った。


「じゃあこのあと、この前の喫茶店でいい?」


「うん、わかった」


自分のことは一切話さない。メリの過去が気になる。

いつか聞いて見たい、彼女の過去を。


「じゃあ、11時に喫茶店ね。少し早めのランチにしよう」


「うん、わかった」


久しぶりの外でのランチに、少し緊張していた。


でも前のように不安に襲われることはなかった。


11時少し前に家を出る。


エレベーターに乗ると、20代くらいの男の子が乗っていた。


平日の昼間に、会社は休みなのかな、とつい想像してしまう。


1階に着くと、彼は「開」ボタンを押し、私に先どうぞ、という顔をした。


「ありがとうございます。お先に」


足早にエレベーターを降り、カフェへ向かった。


店内は空いていたので、入口で2人を待つことにした。


どうしてもう一人のことを聞かなかったのか、少し後悔する。


カフェ前のベンチに座りスマホを見ていると。


前から人が歩いてきた、


見上げるとエレベーターで一緒だった男の子が立っていた。


私を見て


「あっ!」


と言った。


私は状況がわからず、言葉が出ない。


そこへ、淡い黄色のワンピースを着たメリが現れた。


「えっ? まさか、2人、知り合いなの?」


と不思議そうに私を見た。


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