寝て回復
メリが来たのは、2日後だった。
いつもと同じように、ベランダから入ってきた。
「遅くなってごめん。」
「遅すぎ。心配したよ。スマホ持ってないの?」
「持ってない!」
「え〜、今の時代に?」
「必要のない情報を目にしたくないし、
スマホに縛られたくないからね。」
メリは自分の家のようにいつもの席に座った。
「なにか飲む?」私は聞いた。
「うん、お茶いただく。」
私はリボンのプリントされたコップに、
冷蔵庫で冷やしてあったプーアル茶を注いだ。
メリの前にコップを置き、私も机に座った。
「メリ、疲れは取れた?」
「久しぶりに、びっくりするくらいたくさん寝た。
18時間寝て、起きて、また10時間寝た。」
「人って、そんなに寝られるんだね。」
「寝られるよ、エネルギーがなくなれば。
不眠症の人って、エネルギッシュな人が多い。
エネルギーがありすぎて、
充電がいらないから眠れない!
もちろん、違うことが原因の人もいると思うけど。」
「なるほどね。
じゃあエネルギーが無い私は、不眠とは無縁かもしれない!」
「ふふふ、そうだね。
さて、じゃあ軽い波動を試してみようか。」
「うん、楽しみ。お願いします。」
メリは目を閉じ、背筋を伸ばした。
そして手のひらを上に向け両手を机の上に置いた。
「ふゆさん、目を閉じて」
メリに言われるまま、私は目を閉じた。
少しすると、体がじんわりと温かくなった。
私は草原にいるような感覚に包まれていた。




