ワクワクが止まらない
私は現実に戻り、
急いでベランダに出て辺りを見回した。
温かく湿った空気が肌にまとわりつく、メリはどこにもいなかった。
大丈夫なのかな?私が異世界を作る?おもしろい…。
とりあえず寝よう。
私はビールの缶を捨てて、寝室にそっと入った。
色々なことがあって頭がさえている。
すぐには眠れそうにない…と思っていたけど、
眠りはすぐ訪れた。私は深い眠りに落ちた。
気がつくと目覚ましが鳴っていた。
もう朝?夢も見ずに深く眠っていたようだ。
リビングに行って、いつもの朝の支度を始める。
窓を閉めてクーラーをつける。白湯を沸かし、歯を磨く。今日はお弁当はなし。
夏休みは子供を起こさず、修の朝ごはんを作るだけ。
少し肩の荷が下りる。冷蔵庫を開けて何を作るか考える。
といってもレパートリーは少ない。
定番の目玉焼きと、昨日の残り物の小松菜とちくわを炒めたものにしようか。
お湯を入れるだけのスープも出せばいいかな。
いつもと同じ手抜きの朝ごはん。私は朝ごはんを作り始める。
修が起きてきた。
「おはよう。昨日の遅くまで起きてたの?」
「ううん、昨日は早く寝たよ。」
嘘をついた。メリのことは気付いてないようだった。
修はいつも通りソファに座り、朝のニュースを見ている。
朝ごはんの手伝いなんてしない。昨日の光景、スマホで撮っておけばよかった。
娘2人も起きてこない。これももちろんいつも通り。
修を見送り、洗濯をして、部屋の掃除をして、
キッチンを片付けて、娘に具合が悪いからと言って寝室に行く。
私は昼寝をして夜に備えた。
数年ぶりにワクワクしていた、
クリスマスにサンタクロースを待っている子供ののような気分だった。
夕方になり洗濯をたたみ、夜ご飯を作り、早めに片付け、夜に備える。
リビングにいる娘を早く部屋に行かせ、修も早く寝室に行かせた。
いつもの1日より1日が長く感じた、
誰もいないリビングのソファに座り、ハーブティーを飲む。
娘が母の日に買ってくれた花柄のマグカップにハーブティーを注いだ。
すごい味のするハーブティーもあるけど、
このハーブティーは苦くもなく、変な甘さもない。
私の好みの味だった。
くだらないYouTubeを見ながらメリを待つ。
いつもなら眠くなるのだが、不思議と眠くない。
世界を作る話を聞いても覚えられない。
メモを取らないと、私はリビングの収納の奥から、
子供がいらないと言ったうさぎのイラストのメモ帳を出した。
少し汚れているけど、もちろんまだ使える。
家族が寝たら来るのだと思い、テレビの音量を下げ、家族の眠りを待った。
12時近くになりベランダで音がした。窓を開けるとメリが立っていた。




