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4.

「は~い」


 あっけらかんと返事をしたアンナは老婆から金を受け取り、ぼろアパートを後にした。


「すまんの、えげつないもんを見せちまって。けどな、あんなゲテモンのような奴でも、何かと使い勝手がいいんでな。──それと、おまえさん昼飯はまだなんやろ?」


「はい」


「じゃあ、わしが、さっき勝手に頼んだ中華弁当、食っていきな」


「ありがとうございます。何から何まで」


 老婆が、奥から二番目の扉の前に来ると、鍵を取っ手についてある鍵穴に差し込んだ。


 鍵が開いたとたん、ふたたび老婆が紗綾に話しかけた。


「さあ、ここがワシの部屋じゃ。気ににせずあがりな」


 部屋の中は、とても狭く通路に置かれたシンクの無い小さなキッチンに四畳半あるかないかぐらいの居間だけだ。他の部屋もトイレも風呂も見当たらない。


「あっそうそう、トイレと風呂と炊事場は共同になってるからの。──おまえさん先に、シャワーを浴びておいで」


 そう言うと、老婆は紗綾に100円玉と毛足の短い使い古したタオルを手渡した。


「はあ、ありがとうこざいます」


「風呂場はさっき通ってきた通路にあったろ。それと、100円で温かい湯が出るのは5分だけじゃ。それを過ぎると水になるから急いでシャワーを浴びな。着替えは後で持っていってやる」


 おそらくどこかの海水浴場のシャワールームみたいなものだろう。機械にコインを入れてお湯が出てくる仕組みのようだ。

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