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「ふっ…おい、タオルを口に突っ込め」
目つきの悪い男が労働者風の男に指示をだす。一人の男が、すかさず加齢臭と汗臭さをたっぷり含んだタオルを紗綾の口に詰め込むとガムテープを顔にぐるりと巻き付けた。
「うっ、う~んんん……」
吐きそうなほどの悪臭に耐えきれず手足をばたつかせる紗綾。けれどその抵抗もむなしく、その後、軽々と二人の男達に抱えられ公園の隅にある草むらへと連れ込まれた。そうして、そのまま膝ぐらいの高さまで生えている草むらに、ぽいっと投げ込まれた。昨夜、雨が降ったこともあり、紗綾の白いシャツとジーンズは泥まみれになっている。
遠目から見ている野次馬たちは、厄介ごとに巻き込まれたくないと云わんばかりに誰一人として近寄らない。
「おいおまえら、とりあえずこの娘の着てるもんを全部脱がしてくれや!」
目つきの悪い男が労働者風の男達に声を張り上げた。
「おねぇーちゃん、悪く思うなよ。おっちゃんらも仕事やよってにな」
「うっ、う……う…ん……」
紗綾は必死に抵抗をするが、ガタイのよい男達の力にはかなわない。無情にも服を一枚づつ剥いでいく男達。その表情からは男の厭らしさが浮かびだす。
あっという間に、下着だけ残された紗綾は足腰を曲げて体を縮ませながら、悲壮な面持ちで目尻を真っ赤に染めていた。
「かずさん、どうするんや? 下着も脱がすんけ?」
どことなく大阪府の南の方言を使う男が目つきの悪い男に問いかけた。
「おぉ、全部脱がしてや」
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