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紗綾に身体を売らせて、盗まれた当たりくじの損失を少しでも回収しようとする恵介。
そんな恵介は後部座席の紗綾の隣に座っている。紗綾は、ふさぎこんだまま。恵介は、そんな紗綾を気にかけることなく、豪華そうな建物を見て口を開いた。
「なんか、めっちゃ高級そうなマンションですね」
「そうやな。ここは超が3つぐらいつく高級店なんや。せやから、政財界や芸能人のVIP客らも多いらしいで」
それを聞いた恵介は紗綾の肩を軽く叩き、話しかけた。
「おまえ、良かったな。土方のオッサンらの相手させられんで。タクさんに、よう、礼言うとけよ」
「おいおい恵介、そんな礼なんかいらんぞ。それより、お嬢ちゃん、ここからはもう借金返すまで出られへんからな。もう、腹くくりや。──そやけど、お嬢ちゃんの借金を肩代わりしてくれる客がおったら別の話やで。ここは、昔の遊郭と同じようなシステムをとってるからな…」
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