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このスラム街のような、あいりん地区を通りすぎると、昔の街道筋に見られる宿場町のような通りがある。車一台がやっと通れるような道の両端には、町屋風の建物が連なっている。その一軒一軒の表には、店の看板が二階の壁から標識のように掲げられている。玄関口には、昔の遊郭を彷彿させる遊女のような女性達がセクシーな衣装を身に纏い優雅に腰を落としている。店に呼び込むような声は聞こえてこないが、通りを歩く男達を誘っているようだ。
だがしかし、このようなところだというのに、女性のレベルは決して悪くない。どのような事情があるのかは知らないが、どの女性も眉目秀麗、粒どころが寄り集められている。
各々の店の玄関の両脇には、洒落た提灯もぶら下げられている。夜になれば、より一層いかがわしさが増してきそうな雰囲気だ。
紗綾を乗せた車が、そのような道を通り過ぎると、近代的な低層マンションが見えてきた。どうやら、そこがVIP御用達の高級風俗店のようだ。
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