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「そうですね。でも、昨日の警察官にも今日の何人かの刑事さんにも恵介様と共同で購入したのではないと言ってしまいました」


「…じゃあ、おまえが3億5千万分の贈与税を払えや。せやから、そうやな…全部で5億円を払うって書いたらええんや」


「5億円もですか!?」


「ぁーん! なんか文句あんのんか?」


 またもや顔をゆがめ凄味をみせる恵介。紗綾は仕方なくペンを走らせた。


「おぉ、それでええ。で、おまえの実印ってどこにあるんや?」


「実印もすべて盗まれました」


「ほんま、つかえへんやっちゃの。じゃあここに拇印を押せや! 親指やぞ」


「はい」


(くっ……この守銭奴め! 5億もか……けど、50億の半分でなくて良かった。それだけが救いだわ。でもこいつだけは絶対に許さない。いつかギャフンといわせてやる)


 紗綾は胸の内のくやしさを押し殺し、恵介の言うがままに従った。


「よしっ。もう食ってもええぞ」


「はい。それでは、いただきます」


 紗綾は手を合わせると、さっそく食事をとり始める。


 お腹が空きすぎて自然とガツガツ食べてしまう紗綾。それを見た恵介は呆れた面持ちで口を開いた。


「おまえ、食わしてない子みたいやな。なんか、おまえの食い方見てたら興醒めや。もう、お前とする気が失せてきたわ」


(しめた。もっとガッツイて、こいつの性欲をとことん削ぎ落としてやるんだから)

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