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「お前は俺にかなりの弱味を握られているって、これでわかったか? 俺に逆らえばどうなるか……お前はかなりの確率で刑務所行きなんやで」


「それなら、あなたも同罪でしょ」


「同罪? おいおい、いい加減ことをぬかすなよ。あくまでもお前があの会社の代表で俺はただの社員やったんやからな。全部、社長であるお前の指示に俺は従ったまでのこと」


「あんたが、私が代表になった方がいいって言ったらかそうしただけでしょ! それを今さら…それに急に仕事をいっこも取らなくなって会社を終わらせて、全部の借金を私に押し付けたくせに!」


「こんな不景気なんやからしゃーないやろ。別にわざと仕事をとらんかったわけやないしな」


「どうだか。知ってるんだから、あんたが仕事をもらってた保険会社の役員の娘と婚約してることをね! 私を嵌めたでしよ! 絶体に訴えてやるから」


「どうぞ、好きにすればええ。けどな、お前が代表やねんから、お前が不利になるだけやねんで。それに、おまえの数々の犯罪行為をすべて明るみにだしてもええってことやな」


「だから、それはあんたも同罪って言ってるでしょーに」


「じゃあ、やってみようか。今からお前を警察につき出すからな。警察でお前の言い分を聞いてもらったらええわ──さあ、行こう。万引きの件もあるし全部、洗いざらい晒したるから。内部告発っていうやつや!」


 恵介は紗綾の手をつかみ、荒々しく引っ張った。


「おい、早よー立てや」


「痛いってば。もう、離してよ!」

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