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開き直った惠介が高笑いしているとき、善三達の背後から身なりの良い青色の瞳の男性が現れた。コンレットベルヴューグループCEOのジョンソンだ。親日家で知られる彼は少しだけなら日本語が喋れるようだ。
「ソレハ、チガイマスネ。ココニイル、ヒトタチハ、ミンナ、スペシャリストデス。ムカシハ、ホームレスダッタカモシレマセン。バット、アメリカデハ、イチド、シッパイシタヒトニ、バンクマン、オカネヲカシマス。ビコーズ、カレラノホウガ、チャンスヲ、ゲットデキルカラデス。アナタ、ワタシノ、イッテルイミ、ワカリマスカ?」
「センキュー、ミスタージョンソン」
アンナがジョンソンに礼を言った。だが、恵介は反抗的な態度を改めようとはしない。噛みつくようにジョンソンを罵った。
「おまえは、どこのオッサンか知らんけど、部外者は引っ込んどけ! いてこますぞ!」
「あなた、この方はね、コンレットベルヴューグループのCEOよ! あんたが気安く話せる相手とは違うの。ちょっとは言葉づかいに気をつけなさい!」
と、アンナが言った。
「フン、だからどうやっちゅうんねん。どうでもええわ。どうせ、用済みになったら、いつかおまえらも切り捨てられるやろうが!」
「おい、若造! 強がるのもたいがいにせー。──それにな、元ホームレスやっても、紗綾ちゃんが、わしらを軽視して雇ってるやないんやで」
── そうよ !! ──
そこへ突如、声をあげたのは紗綾だった。ばら撒かれたビラを手にして、香織とともに歩いて来たのだ。
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