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「どういうことよ!?」
「ふっ、お前が浮気調査してた時、LIMEや他のSNSのアカウントを不正に入手してたやろ!」
「そ、それは、あんたも知っててのことでしょ。人手が足らないからって、あんたも賛成してたじゃないのよ!」
紗綾と恵介が、ついこないだまでしていた事業とは、調査会社だった。興信所とも探偵務所ともいうが、調査会社の方が聞こえが良いので、『S・Kリサーチカンパニー』と屋号をつけ運営していたのだ。
恵介が営業を、紗綾は調査を担当していた。もちろん手が足らないときは外部に依頼もしていたようだ。
仕事内容は主に浮気調査。その調査の仕事を請け負ったとき、どうやら不正を行っていたようだ。
「さあな、俺は犯罪になるようなことに同意をした覚えはないぞ。それに、俺が保険会社の仕事を取ってきたとき、おまえは交通事故被害者の車にGPSの発信器を取り付けたやろ! あれは絶対にしたらあかんことやったんやで。ふっふふ」
「だから、それはあなたが私にけしかけてきたんじゃない! なにを今さらそんなことを持ち出してくるのよ!」
会社を廃業する少し前、恵介は大手保険会社の調査の仕事を請け負った。その仕事内容とは、交通事故被害者の後をつけ、どれだけの後遺症があるのかを外見から調査するをことだった。
交通事故被害者の中には過度に申告するケースも少なくはない。むち打ちで首がまわらないや歩けなくなり余儀なく車椅子生活を送っているなどの被害者に対して、本当の実生活はどうなのか、身体の稼働域はどうなのか? 実際に仕事や日常生活に支障をきたしているのか……などなど。スマホなどの録画機能を使い調査をする仕事だった。
普段なら病院で待ち伏せすることが多かったが、いつ被害者が病院に来るのかがわからない。ということは、被害者が来るまで車の中でひたすら待機しなければならなかった。しかし、これでは効率が悪い。それに調査会社が病院で待ち伏せしていることはネットにも載っている。そこで紗綾達が考えたのが被害者の車の底にGPSの発信器をつけることだった。だが、これは完全なる違法行為。
もちろん紗綾も恵介もそのことは承知していた。だが、大手保険会社とのはじめての契約。それゆえに、この仕事を上手くこなし成果を上げれば今後、仕事には困らないだろう。この当時、紗綾も恵介も交通事故被害者の粗を必死で探し出そうとしていた。
そうして二人は違法な行為と知りながら犯罪に手を染めたのだった。
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