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「別にしたくないんやったらせんでええで。そのかわり…」
恵介はスマホを取り出しどこかへ電話をしようとする。
「わ、わ、わかったわよ。すればいいんでしょ。すれば」
(ムカつくけど、今はしょうがないわ。でも、こいつは、いつか絶対に殺してやる!)
紗綾は恵介の前にひざまづき、恵介の足元を見ながら戸惑った。
「おい! 早く舐めろ!」
今にも泣き出しそうな顔をした紗綾。そんな紗綾の表情を見て恵介はほくそ笑む。と、恵介は紗綾の目の前にスニーカーソックスを穿いた足の先を持っていく。
しぶしぶ、紗綾は靴下の上から自身の舌をちょんとあてた。
「そんなんじゃあかん! ちゃんと靴下を脱がして綺麗に舐めろ!」
「ちょっと! もういい加減にしなさいよ! いくらなんでも調子乗りすぎでしょ!」
紗綾の堪忍袋の緒が切れた。だが恵介はなんのその。追い討ちをかけるように足の裏を紗綾の顔に押しあてた。
「うっ……」
「おまえ、まだわからへんようやな。このろくでもない犯罪者が! おまえの運命は俺が握ってるって言っても過言やないんやで。おまえが、万引きの他にも色々と犯罪をおかしてるんは、この俺が一番、知ってるんやで」
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