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髪の毛を燃やしたときのような匂いがする。タイヤのゴムやプラスチックが焼け溶けた有害な臭いも発生している。
タンポポの綿毛も飛ばないような風が吹いている。その弱い風に煽られた黒煙が所々にもうもうと靄のように立ちこめている。
このような最悪の状況のなか、時を待たずして、ウウ~~カンッカンッカン、ピーポーピーポー、ウゥ~~と、けたたましいほど複数のサイレン音が聴こえだす。
すると、近くの道路で待機していた警察のワンボックスカーがものすごい勢いで先に駐車場に飛び込んできた。続いて消防車3台、救急車2台、パトカー2台と1台の覆面パトカーが連なって入ってくる。
とにかく緊急車両が来るのが早かった。幸いにもといえるかどうかはわからないが、この道の駅から1キロほど先に消防署と警察署があったのだ。
それからも続々と緊急車両が駆けつけ駐車場を埋め尽くす。
いつもなら、この時間の道の駅は閑散としている場所。それが一変、非常に騒々しい様になっている。
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