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 京都市内から西へ行くと亀岡がある。かつてこの地は、明智光秀が丹波平定を開始した頃、光秀は丹波亀山城主として、城と城下町の基礎を築き、丹波進攻の拠点としていた場所だった。


 それも今となっては昔の話。現在の亀岡は新興住宅地が多くベッドタウンとしても有名だ。国道沿いには複数の飲食店や商業施設等がずらりと建ち並んでいる。


 そんな亀岡市内の、とある大型ショッピングセンターの地下駐車場に一台の黒塗りの高級車が停まっていた。白い手袋をしたスーツ姿の男が運転席に座っている。会社の社用車のようだ。後部座席には、当選番号を選出する機械の製作メーカーに天下りした尾崎が乗っており、その隣には凄みのありそうな男が座っていた。その男、年の頃は四十半ばほど。かなり高級そうな濃紺のスーツを纏っており、腕にはダイヤをちりばめた高級腕時計がはめられている。すでに車内の前列シートと後部シートの間にはスライド式の仕切りが上がっていた。


 その車の中では、尾崎が闇の業者である藤木から進行状況の報告を受けていたのだ。


「尾崎さん、宝くじ売り場に設置されてある防犯カメラから当たりくじを購入した女性を割り出したんですが、未だにその当たりくじがどこにあるのかは、わからずじまいですわ」


「そうですか。それで、その購入者の居場所等はわかったのですか?」


「はい、それはもちろん。その女性が宝くじ売り場で購入したとき、首から社員証らしきものをぶら下げてましたので、難なく探し出すことができました」


「では、家の中も探されたのでしょう?」


「はい、それはもう念入りに。それと彼女が持っていたカバンも盗ませたのですが、当たりくじは出てこなかったです」


「それは困りましたね。それで次はどうするので?」


「はい。ただ、カバンの中にこのUSBメモリーが入っていたので。──それで、これを確認すると、どうも今回のことと関連があるような会話が入ってましたので…」


「それは、どのような内容で?」

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