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 約10分後、複数の警察官が駆けつけた。


 紗綾は、先程の一部始終を話すと、警官達は矢継ぎ早に捜査に乗り出した。店の前に設置してある防犯カメラを精査したり、本部へ連絡し捜査網を敷いたりと慌ただしく職務をまっとうしている。その1人、婦警さんが紗綾が足首を擦っているのを見て心配そうに話しかけた。


「足、大丈夫ですか?」


「なんか足をぐねったみたいで…」


「起きれますか?」


「はい。よいしょっ! あいたたた…」


 一人では満足に起き上がれない紗綾を見て、婦人警官は肩を貸した。


「いま、救急車を呼ぶんで。ちょっとだけここに座っとける?」


 店の店員が気を利かせパイプ椅子を玄関口に置いてくれていたのだ。


(えっ! 救急車!? そんなことしたら病院代なんか払えない。ただでさえ、お金がないのに。それに、さっき盗まれたカバンの中に財布と保険証が……)


 そう思った紗綾は婦警に大丈夫だとアピールする。


「救急車までは、大丈夫です。多分、足首を(くじ)いただけなんで。湿布でも貼っとけば治ると思います」


「そう。でもさっきも聞いたけど、スマホとかお財布とかを盗られたら、たちまち生活に困るわよね。誰かご家族の方に来てもらいましょうか? 電話なら私からしますよ」


「いえ、大丈夫です。私は天涯孤独なもんで。なんとかなると思います」


 そうは言ったものの、なんとかできるのだろうか。なけなしのお金もない。かろうじてWi-Fi環境にだけ繋がるスマホもない。それにこれから約二週間食い繋いでいける頼みの綱のパソコンも現金に換えれない。


(もう、お先真っ暗。どうしたらいいの…)


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