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「いやぁ~、その建築屋さんはとっても人のいい方で、事情を話せばボランティアでもしてくれる人なんで」


 嘘も方便だと、咄嗟に言葉をだす紗綾。建築屋など知り合いにはいるはずもなく、なんとかこの人達の役に立てないかと思っただけなのだ。もちろん、当たりくじをちゃんと換金できるまでは、確かなことは言えないけれど。いや、おそらく無事に換金できたとしても、宝くじのことは一生、伏せているだろうが。


「紗綾ちゃんの気持ちはありがたいけど、そんな美味しい話は世の中にはないと思うけどな。まあわしらは、ようけ騙された口やさかい、言えることでもあるんやけどな」


 寛太は人生の先輩として経験者として紗綾に学びを与えるように話した。


「いやぁ~そんなんじゃなくて、本当にありえへんような金額でしてくれるんで。それに、私も微力ながら応援させて欲しいんで」


「紗綾ちゃん、あんがとな。じゃあ、わしはほんまに行くわ」


 立ち上がって玄関の方を向いていた善三は、自分達に心を尽くそうとする紗綾の優しさに、思わず目尻を下げた。そうして、そのまま満足気な表情を浮かべて公園の方へと向かって行った。

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