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「アンナ、もう大丈夫なんか?」


 涼平がアンナに近寄り小声で問いかけた。


「うん。すべてオッケーよ」

 

「それなら、もう降参しよう」


「何をいうの!? これぐらいの人数なら私ら二人でもやれるでしょ?」


「そりゃやめた方がええって、この建物は凄い数の奴等に囲まれてるんや」


「どうして、そんなことわかるのかしら?」


「匂いだ」


「そうか。涼ちゃんは鼻が利くもんね。わかったわ。なら、降参するふりをしましょう」


 そうと決まれば、アンナが男達に向かって声をかけた。今度は猫なで声でゆっくりと艶っぽく話し出す。


「ねえ~、おにぃさん達、ところでこのアパートに何の用だったのかしら?」


「お、おまえなにを今さら抜かしとんじゃえ! さんざん暴れまくりやがって!」


「あらやだー、それはごめんあそばせ~、だってぇ、おにぃさん達に乱暴されると思ったんですもの。やっぱり、誰でも嫁入り前の(みさお)は守りたいでしょ?」


「くっ、ふざけたことを!」


 ついさっきアンナに蹴られた男の一人が警棒からサバイバルナイフに持ち変え襲いかかろうする。が、それを見た遠藤が間に割って入り、会話を続けた。


「まあええわ。──おねぇーさん、ワシらは、ただそこの部屋に入りたいだけなんや。ちょっと一人の女を探しててな」


「あらぁ~そうなの、それならそうと初めにおっしゃってくれれば良かったのに…じゃあ、私には用がなかったのね?」


「あぁ、用があるのは探してる女だけや」


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