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6

 二人の男達が、アパートの入り口付近にある部屋のドアを叩きながら、(わめ)きたてている。


「おい! はよあけんかい! ほんまにこのドア壊してまうぞ!」


 涼平がそんな彼らに近づいていき、(いさ)める言葉を放った。


「おい、おっさんら。そんな大きな声だしたら近所迷惑やろ! もっと静かにせーや!」


「なにを! 糞ガキがっ! おまえ、俺らに喧嘩売っとんのんか!?」


「売るんやなしに、わざわざ買いにきたったんや」


「こいつ、しょーもない屁理屈ばっかり抜かしやがって」


 そう言うと男は涼平の間近まできて、威圧感を漂わせながら凄みを見せた。


 だが、こんなガキを相手する暇はないと言わんばかりに、男はズボンの後ろポケットから一枚の写真を取り出した。


「おい、ガキ。この女を、めぇへんかったか?」


「さあな。女、探してるんやったら飛田にでも行ったらええんとちゃうか?」


「ダボが、女を買いにきたんとちゃうわ。──まあ、ええ」


 男はそう言うと(きびす)を返し、もう一人の男に「はよー、一軒、一軒見てまわらなあかんし、もう、面倒くせぇーから、四の五の言わんと扉を蹴破っていこか」


「わかりやした」

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