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ジャック·ホーキング

ジャック·ホーキング。彼はホーキング侯爵家の嫡男でつい最近まで隣国へ留学していた。

そんな彼が急遽帰国したのは理由があった。


「エイミーに婚約者が…!?」


父親からの手紙には水面下ではあるが幼馴染であるエイミーの婚約者が選定されている。と書いてあったのだ。


「それは困る!」


そして彼は留学していた学院をスキップ制度を利用して卒業して帰国することにしたのだ。

学院在学中、彼は人気者で令嬢から言い寄られることも多かったが、独自ルートで入手した情報を武器に片っ端から断り続けていた。

それもこれも、エイミーのためだった。


2年振りに帰国したのにも関わらず、彼はエイミーのいるサーフロー邸へ馬車を向かわせた。

そして案内された庭の四阿にはこの2年で増々綺麗になったエイミーがいた。

近くに同じく幼馴染のトールがいたが気にせずに向かって久しぶりにエイミーを堪能し、トールとの再会も楽しんでいた。


ふたりのエイミーに対する『愛』は違う。

トールがエイミーに向けているのが『家族愛』だとするならば、ジャックが向けているのは『純粋な愛』だ。

そのことをお互いに分かってるからこそいい関係を築けているのだろう。


実家に帰り、まず先にサーフロー邸へ行ったことを父親や母親、弟からは呆れられたが、彼がエイミー優先なのは昔からだったのでそれ以上は何も言われなかった。


「それで父上、エイミーの婚約者候補は?」

「ガーランドの嫡男だ。」

「嫡男!?何故です!彼女は跡継ぎ…まさか!!」

「そのまさかだ。あの男、自分の立場を忘れおって。再婚する際に相談がなかったとエヴァンス侯爵が言っていたよ。」

「そもそも、エイミーの父親に爵位は…」

「ああ、それとエヴァンス侯爵によるとあれは連子ではないそうだ…」

「やはりですか。顔立ちが父親に似ていましたから私もそうだと思っていました。」

「では、ジャックよ。お前は今から何をすればいいと思う?」

「私は、その婚約が成される前にエイミーに想いを告げたいと考えています。


そのために帰ってきたのですから…。」

「やっと決めたか。明日、エヴァンス侯爵と会う約束を取り次いであるから、お前も同席しなさい。」

「はい。承知しました。」

「最悪は、エイミー嬢をエヴァンス侯爵家か

彼女の伯母のフォルト辺境伯家の養子にすればいいさ。」

「そうですね。彼女が納得する方法で救い出したいと思います。では、父上、失礼します。」


彼は私室へ戻り、ため息をついた。


「エイミーは俺のだ…」


子どもの頃からずっと彼女に想いを寄せていた彼は、改めて彼女に求婚をする決意をしたのだった。

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