エイミーとジャック 3
ジャックがエイミーに求婚してから一週間後、サーフロー伯爵家にて。
「では、こちらにサインを。」
文官が訪れ、必要な書類にサインをしていくエイミーとジャック。
エイミーの後見人のエヴァンス侯爵とホーキング侯爵が立ち会っている。
「エイミー·サーフロー伯爵とジャック·ホーキング様の婚約書は受理いたしました。
これで、おふたりの婚約は正式なものとなりました。おめでとうございます。」
「「ありがとうございます。」」
「では。」と文官は帰っていった。
「さて、エイミーとジャックの婚約が正式に決まった。婚姻の時期はふたりに任せるよ。
まあ、伯父としては学院は卒業してもらいたいけど…エイミー、君は学院で勉強しなくても支障ない程に勉強しているよね?ロブロに領地のことだけでなく、教養も教わっていただろう?」
「そうですね。学院で勉強する範囲は入学前には…」
「エイミー、君また無茶したんでしょう?」
ジャックがエイミーを突く。
「だって…今まで以上に領民のために頑張りたいと思ったら、学院の勉強は終わらせておく必要があったのだもの…。
その分を領地の視察や慰問に充てるのがいいかなって…」
不貞腐れていうエイミーの頭を優しい撫で始めたジャック。
「君は頑張りすぎている。これからはふたりで考えて、実行してこの伯爵領を盛り上げていこう。そして、学院へはしっかりと通って社交を学ぶこと。分かったね?」
「ええ。ジャック、ありがとう。」
見つめ合うふたり。
「「ふたりとも。節度を持ちなさい。」」
両侯爵が呆れ混じりに言う。
「「申し訳ありません…」」
ホーキングが話しを続ける。
「さて、伯爵家の使用人を元に戻さないと。実は、フローラをホーキング侯爵家で雇っていたんだ。いつか君の元へ。と思っていてね。」
「フローラをですか!?」
フローラは、伯爵家の元メイド長でエイミーが第二の母親のように慕っていた人物である。
しかし、元父親に真っ先に辞めさせられてしまった。
エヴァンスが続ける。
「ああ。フローラをメイド長に、そして、ロブロを執事長としてサーフロー伯爵家の使用人を再雇用してもらい、統括してもらうのがいいと思っている。」
「でも、ロブロはエヴァンス家の…」
「本人から正式に伯爵家で雇ってもらいたいと進言があった。」
「まあ!嬉しいですわ!」
「では屋敷のことは、ロブロとフローラに任せることにしよう。」
「はい。お願いします。」
「ジャックは伯爵家に通いながら、ロブロからサーフロー領のことを学ぶといい。」
「父上、承知しました。」




