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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

峠最速の走り屋ガールズ

作者: ヒロモト
掲載日:2022/05/05

深夜。バイクで峠を攻めてる時だけ自分は無職って事を忘れられる。私はルミコ。この辺りじゃ知らぬ者がいない最強最速の女。

自分で言うのもなんだけど美人で結構モテる。だけど誰も私をナンパ出来ないわ。誰も私に追い付けないもの。

私と『ファイヤーコンコルド号』は無敵よ。


「って!嘘ぉ!?」


ヒュウウウン!


THE「お父さんの車」って感じの白い地味な車が私を追い抜いて行った。


「負けるもんですか!」


追い抜いて……すぐに追い抜かれた。信じられない!どんな男かと思ったら女!?しかも助手席には子供を乗せてる!親子!?

ここから先は長い一直線の下り坂。ここでぶち抜くわよ!!


「ファっキュー!ビッチメーン!キャッキャッキャッ!」


私に向かってダブルで中指を立てる女の子。小学生低学年ぐらいでしょ?こんな時間にこんな場所でこんな事!どんな教育してるのよ!こっち見ろババア!真顔でとんでもないスピード出してくれちゃって!


「あんたらバカ!?無謀よ!」


ちょっちょっちょっ!ここの急カーブはスピード落とさないとヤバイって!ガードレールの向こうは谷底よ!私でもビビってスピードを落とすのに女は直線と同じスピードでカーブを曲がりきった。


「……」


戦意喪失。上には上がいるのね。車であんなコーナリング見せられたら負けを認めるしかない。私はバイクを止めて走り去る車を見送った。


「……働こう」


「牛丼ギガ盛りと並。おまたせしやしたー!あっ!」


「……」


私の働く牛丼屋のドライブスルーにあの親子がやって来た。


「はやく!ママ!牛丼ちょうだい!牛丼!んほぉぉぉ!うめぇぇ!牛丼はジャブと同じぐらい刺激があるぜぇ!」


「……」


相変わらず母親は無口で子供はうるさい。私は再び親子の背中を見送った。


「……外車だったんだ」


あの日とは親子の座っている位置が逆だ。

左ハンドルって事はあの夜に運転していたのは……。あの子直線でダブルで中指立ててわよねぇ?なんかもう……バイク売ろうかな。













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