5〜11
実践訓練場Cへと移動した。
「よーし、フィッティング始めるぞ。それぞれ自分の番号の訓練用マジットに乗って、確実フィッティングを開始してくれ」
生徒たちがマジットに乗り込みフィッティングを開始する。
「ついでにマジットについての説明もするから聞けよー」
「はーい」
生徒たちは早くマジットが動かしたいらしく気の抜けた返事をする。
「マジットはお前らの知るとおり人間の潜在的魔力のコントロールを補助し戦闘を行うスーツだ。マジットを装着することによって魔法を使用できたり、魔力を運動エネルギーに変換し通常の数倍、魔力の多い人では数十倍の運動能力を発揮できる。魔力量×通常の運動能力=マジット装着時の運動能力だと思ってくれ。だから、マジットの扱いを学ぶだけではなく日頃の肉体の鍛錬も重要だ。まあ、とりあえず実際に見ててくれ」
俺は専用機の準備をする。
「これが俺の専用機ブルーUcだ。専用機は組織に所属しBランク以上になると支給される。ランクが上がるほど高性能でそれぞれの戦闘スタイルにあったカスタマイズをしてもらえる。お前らの乗っている訓練機はE〜Cランクが使っている量産型の一部機能を排除したものだ。ブルーUcはSランカーの専用機だ性能は参考にならないから動きを見ててくれ」
俺はブルーUcに乗り込み模擬戦用仮装敵と向き合う。
場が静まり返る。
ピーという電子音とともに敵が襲いかかる。
それを交わした俺は背後からサンダーショックを浴びせ距離を詰めナイフを突き立てた。その間わずか3秒。生徒たちから歓声が巻き起こる。
「じあ、フィッティングも大体終わったみたいだし軽く動かしてみるか。練習プログラムを起動してチュートリアルをスタートしてくれ」
生徒たちがぎこちなくマジットを動かしている。
「やっぱ先生スゲーな全然うまく動かせね」「当たり前だろ」
フィッティングを終えて教室に戻った。
「じゃあ、今日はこれで終わり。明日から本格的に授業始まるから今日はゆっくり休むように。朝配った資料にそれぞれの寮の部屋割りが書いてあるから確認しろよ。じゃあな。」
「先生バイバイ」
「先生また明日」
生徒たちが挨拶をして帰っていく。
さっきの実践で生徒たちが少し信頼してくれたことを感じた。
こうして俺の教師1日目は終わった。さあ、明日から頑張るか。
翌日。俺は教室へと向かう。
「おはよ。今日はマジットの基本的知識学んでもらう。まあ、座学だけだとつまらないから午後はマジットに乗らせてやるから集中して聞けよ」「やったー」
生徒たちが喜ぶ。
やはり実践形式の方が生徒たちも楽しみのようだ。
俺も座学はあまり意味がないと思っているかなら。
そして講義は始まった。
マジットについての歴史や基本的操作、使用されている場所やルールなどを説明する。
以外にも生徒たちは真面目に聞いてくれて講義は楽だった。
そして午後いよいよマジットを使った訓練に入る。
「それぞれのマジットに乗って2組で軽くスパーングだ。お前らの現状を見せてもらう。まだ、チュートリアルメニューをこなしただけだしできないことはわかってるから気軽にやれよ。」
「はーい」
生徒たちは2組になり向き合って準備をする。
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