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俺の見る世界。
「…つまらない。」
そう言って俺はため息をつく。
俺の見ている世界は無色透明だ。
実際に透明な訳ではないが、俺の価値観から見た世界は透明である。
透明ゆえに何も感じることができない。
物体の劣化に、新たなる創造に、時代の流れに、勝利の喜びに、敗北の悔しさに、人の怒りに、怠慢に、嫉妬に、醜悪さに、美麗さに、生命の誕生に。
何より、人の死に。
そして俺は思うのだ。自分は何の為に、誰の為に生きているのだろう。
俺は自問自答を繰り返す。
だが、結局答えは見つからない。
いつになったら分かるのだろう。
もしかしたら、1週間後に分かるかもしれない。
はたまた数秒後には分かってるかもしれないし、1ヶ月経っても分からないかもしれない。
もしかしたら、一生かかっても分からないかもしれない。
こんな問いは、誰もが考えたことがあるだろう。
俺のことを中二病患者だと嘲るヤツもいるかもしれない。
だが俺は思うのだ。
この問いは放棄していいのだろうか?有耶無耶にしていいのだろうか?
答えは否だ。
だから俺は考える。
いつの日か答えが分かると信じて…