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入社した日「コアラさん」

 私がケアハウスに転職したのは36歳の夏の日だった。

 施設内に入るとロビーで朝食待ちをしている入居者さん達は物珍しい目で私を見ていた。

 緊張強い私は小さな声で「おはようございます」と言いながら、ロビーを通ると

 何人かのじいちゃんとばあちゃんは笑顔で「おはようございます」と返事をしてくれた。

 じいちゃんばあちゃん、みんな同じ顔に見えた。あまり興味ないアイドルグループの顔がみんな一緒に見える状況と一緒だと思った。

「顔と名前覚えるの大変そうだなー」と思いながらじいちゃんばあちゃんたちの挨拶に返答するように私は小さく頭を下げながら事務所へ入った。

 朝礼が始まり、軽く自己紹介をした。こうゆう自己紹介の時って誰も私の下の名前なんて興味ないだろうけど、苗字だけでいいのか、フルネーム言うのかめちゃくちゃ悩む。とりあえずフルネームで自己紹介しておいた。

 朝礼に出席していた各部署の管理者も自己紹介してくれた。

 ただ一人、同じ事務員の人で「コアラです」って自己紹介していた。「えっ・・・コアラ・・・どんな漢字書くんだろう」って気になってしかたなかった。

 その人、顔がコアラっぽかったし、偶然にもその日はグレーのスーツ着ていたからあまりにもコアラだった。

「コアラさん」のインパクトが強すぎて、他の人の名前なんて一瞬で飛んだ。

 朝礼が終わってすぐにトイレに駆け込んだ。用を足したかったんじゃなくて、「コアラ」の漢字が気になりすぎて。

 ポケットからスマホを取り出してすぐに検索した。

「コアラ 苗字 漢字」

 すると「小荒」という漢字で「コアラさん」が実在することがわかった。納得した。今日また一つ勉強になった。


 事務所に戻ると施設長から「施設内を案内するからついてきて」と言われて施設長についていった。

 施設は4階建てで2階〜4階は入居者さんの居宅になる。

 ケアハウスは自立〜軽い介助が必要な高齢者向け施設。

 用は介護施設に入るにはまだ早いけど、一人暮らしが不安だったりする人が入居している場所。

 だから身の回りのことはほとんど自分でできるじいちゃんばあちゃんが暮らしている。

 2人部屋なんかもあって、2人部屋には夫婦で入居している人も多い。

 そんな説明を受けながら施設内を見学した。

 一通り施設の見学が終わって事務所に帰った。

 自分のデスクに座ると事務長から私が担当する仕事内容の説明を受けた。

 私は業者に支払いをする支払い業務と職員の勤怠管理で前職とは全く違う仕事内容で覚えるのが大変そうだった。

 初日は自分の仕事を覚えるので必死で入居者のじいちゃんばあちゃん達を会話する余裕もなかった。

 あっという間の一日でめちゃくちゃ疲れた。

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