11話
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー蒼の行方がわからないまま、一月が経った。光ちゃんは前を向いてここでの調査を一緒にしている。でも、それが強がりなのがわかる。それでも、頑張って絶えているんだ。だから、私も頑張る。
蒼がいなくなって、私たちは帰ろうか迷った。光ちゃんをここに無理に居させるのも悪いから。でも、光ちゃんは蒼が見つかるまでここにいると自分から言ってくれた。
蒼が来たときに、たくさん情報を伝えるためだって。
その言葉に私も覚悟を決めた。信じて日々進んでいくって。
それからたくさん情報を得た。ここの警察は無茶も多いけど、みんな貪欲で
ガツガツしている。おかげでかなり早い段階で相手の情報を知れた。
私たちのここでの目標は、奴らの工場の中の、薬品を製造しているところを破壊すること。その薬品のレシピを持ち帰ること。
そして、ここの幹部を倒すこと。
戦闘はこっちの警察の人がメインになる。申し訳ないけど、蒼が間に合わなければ仕方ない。今も全国で被害者が出ている。時間は無い。
作戦結構日。
私と光ちゃんは別の部隊になった。私がここの上長に頼んだ。
私が前線に行くのは避けられない。でも光ちゃんはまだ危険すぎる。
光ちゃんだけは必ず守る。蒼にも怒られちゃうから。
「光ちゃん、何かあったら必ず、すぐ伝えてね。すぐ飛んで行くから。」
「了解です!月姫さんも、どうかご無事で!」
「ありがとう。」
「また、後で。」
「はい。約束です。」
「うん。」
あっという間に作戦が開始した。今は夜中。幸いここの工場は敷地を独占していて、
周りに民間人の家は無いし、海しかない。
これなら、思う存分戦える。
私は屋根から攻める部隊。
今の所周りに敵はいない。
工場の中には予想より人が多い。奴らのことだ。対策はしていたのだろう。
建物上部の窓、それとダクトから分かれて攻める。
私は窓から。
工場内のエネルギーが乱れているのがうっすらわかる。
戦闘が始まった。
私の周りにはまだ敵はいない。
中を固めている?
でもこれだけの規模の組織だ。それは考えにくい。
ザザッ。
ザザッ。
通信が入る。しかも同時。
嫌な予感がする。
「外門、至急応援願う!」
「工場内、被害多数!応援願う!」
嘘でしょ?
こんなすぐ二つの箇所がやられるなんて。
情報によると、敵の幹部は一人のはず。
応援が来たのか。
最低でも二人はいると仮定した方がいい。
光ちゃんは大丈夫だろうか。
「絶。」
どこかから声が聞こえる。
同時に、体が工場にすごい勢いで引き寄せられる。
パリンッ!
窓を破り、中に叩きつけられる。引き寄せられた感覚だ。
エネルギーは感じない。敵は遠くにいるのか?
「満。」
今度は下から上に思い切り吸い上げられる。
なんだ、この能力。感覚的には風に近い。
でも、どこか違う。それに、能力の範囲が広すぎる。
私は屋根を突き破り、夜空に放り出される。
まずい。能力を使わないと。
「能力、かい。」
「絶、発。」
夜空に舞った私の体は再び下に引き寄せられる。
それどころか、さっきよりも力が強い。
押されながら、同時に引き寄せられてる感覚だ。
これじゃうまく能力が出せない。
私は屋根に叩きつけられ、中のフロアまで落ちていく。
まずい。中、遠距離の能力者。それに、おそらく特殊な能力。
少し前から、私は能力の出力がうまくできない。
鈍っているかと思ったが、きっと違う。
能力を使おうとすると、悪夢のように、嫌なイメージが頭を支配する。
本当に使うべき、使いたい相手に使えなかったというイメージ。
そして、最近で一番最後に使った時の記憶。
その二つが、私の心を惑わせる。
想いは力になる。
そういえば、前酔って青が言ってたな。
想いが迷ってしまうと、力も弱くなる。
だから、迷わないように強く心に繋いでおく。
それが、俺が大事にしていることです。
ほんとだったよ、蒼。
蒼がいなくなって、私の想いはどこかに迷っていっちゃった。
頭がぼーっとする。
今寝たら、蒼に会えるかな?
光ちゃんは無事かな?
二人に、会いたいな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




