十二蹴 進撃の巨人
囚われた屈辱は…
「卵じゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ‼ 卵を拾ったんじゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ‼」
「ティラノサウルスの⁉」
「デカいからそうかもしれん。いやあ、楽しみじゃなあドランゴ」
「ドラクエ6の⁉」
「貴央先生はホントティラノサウルスとドラクエ6が好きじゃのう」
好奇心満々の貴央先生を、サクマヒメは微笑ましく思う。いつもは子供なサクマヒメだが、貴央先生もなかなかの子供属性であるため、時たまサクマヒメの方が精神的に年上になる。
「まあ、つまりドラゴンクエストモンスターズみたいなものだろ?」
「ああ、ドラクエ6のスピンオフじゃったからのう」
そう、幼少期のテリーを主役に添えた外伝作品だ。しかし、ドラクエ6のコミカライズではボッツの方に魔物使いの才能があったりする。キズブチや馬の件で、序盤の進め方としてはそちらの方が都合良かったのだ。テリーなどいつ出てくるかも分からないのだから。
「卵は私が預かろう」
「何で⁉」
「いや、こういう学校に不要な物は教師が預かるものだろ?」
「いや、貴央先生モンスターズの通信対戦とかなら一緒にするのに……」
「ならモンスターズも預かろう。全部ダークドレアムレベル99マダンテ有状態にしてやる」
「ビッグバンは⁉」
「ビッグバンもアストロンも有に決まってるだろ。私を舐めるな」
「貴央先生‼ 学校終わったら通信対戦しよう‼ ドランゴよろしく‼」
サクマヒメは保健室を後にする。
「サクマヒメちゃん、今日はやけにご機嫌だね」
「ふふふ、ウラララ‼ にも見せてやるんじゃ」
「何を? ダークドレアム?」
「ドランゴじゃ!」
「ドランゴって弱くない? テリーの引換券でしょ?」
「逆じゃ。テリーがドランゴの引換券じゃ」
それは本当にそうだから困る。
「僕も友達になれるかなあ……」
「佐々木は敵じゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ‼」
割り込んできた乗りの良い佐々木くんに、サクマヒメは容赦ない正拳突きを連発する。
「サクマヒメちゃんは佐々木くんと仲良いよね」
「いや、こいつとはスイミングスクールでの馴染みでな。いつも私をビート板代わりにするから敵なんじゃあああああああああああああああああああああああああああああ」
「いやあ、お陰で平泳ぎは出来るようになりました」
「私ありきじゃがな。この悪魔の実の能力者がああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
「シコシコの実は食べた気がしますね」
「女性の敵じゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ。有吉じゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
「ドクターストーンはドラゴンボール超えるよ?」
「無理じゃろ有吉いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい。ダンダダンでも観てろ有吉いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」
「ホント、仲良しだね」
「いや、一番はウラララ‼ じゃぞ。こいつは有吉じゃ。敵じゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
「小人は蹂躙だあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ‼」
「何で巨人側で言うんじゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ。巨人は駆逐じゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
サクマヒメは佐々木くんと仲良く漫才するが、ウラララ‼ は何となく疎外感を覚える。そもそもウラララ‼ は天然で面白いタイプであり、この二人のように自らボケたりツッコんだりは苦手なのだ。いや、それだけではない。せっかく出来た親友に、新たな友達が出来るというのが、今まで友達に恵まれなかったウラララ‼ にとって少し辛い。佐々木くんのことは嫌いではないが、サクマヒメとの相性が良すぎるのだ。ウラララ‼ ×サクマヒメでは起こせない化学反応を、佐々木くん×サクマヒメなら起こせる。凪とレオくらいに相性が良いのだ。ここに潔が入り込む余地など
「ウラララ‼ さん。まんこ見せて貰っても?」
「は、はい!」
ウラララ‼ は釣られてまんこを出してしまう。
「しゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ‼」
「ウラララ‼ ‼ この悪魔の囁きに耳を貸してはならん‼」
「あ」
はしたない行動を取ってしまったと、ウラララ‼ は顔を赤くする。しかし、佐々木くんは今恐らく、スケベ心と同時にウラララ‼ に話題を振ったのだ。彼はスケベに違いないが、至極紳士的な人物なのかもしれない。
「いやあ、僕の2mも長くなりますよ」
「お主のは2cmじゃな」
「うっせ」
「ぐえ」
佐々木くんはサクマヒメの首を絞める。
反撃の嚆矢だ‼