とある少年少女の決意表明
月日は刻刻と過ぎていった。
俺はリリーティア嬢にまとわりつかれ、
そしてーー愛しのラフィは俺から離れて行った。
俺たちは昔のメンバーだけになった。
リリーティア嬢とラオル、シルベスター、テオドール……見慣れた面子だ。
そして昔をなぞる様にいろんな事が起きた。
曰く「私、ラフィ様に…嫌われてしまったんです」との事だ。
教科書を破られたやら、スカートを切り裂かれたやら……
ほほーん?
日々は過ぎる。
繰り返すように同じように、少しの違いはあるけれど……まるでお気に入りの物語を繰り返し読むように……あぁ悲劇へと歩んで行くのだろうか。
皆はそう思うだろう?
エンディングは変えられないのだと。
でも俺は……三度目の俺には、心強い味方がいる。
あぁ愛しい君?俺は君の為ならなんだってする。どんな道化にもなろう。
プライド?そんなもの君の前では無用なものさ。
ポンコツにはポンコツなりの戦い方というものがある。
見てろよ……アイツを今度こそギャフンと言わせてやるんた!
※※※※※
月日は刻刻と過ぎていきました。
殿下はあの子と仲を深めて、周りはそれを優しい目で見守っておりました。
私はそんな彼らからそっと離れて、見つめるだけにしております。
そんな私に近づいてそっと優しい人が言うのです。
「殿下は酷い……貴女ってヒトがいるのに。あんな見せつけるように…。すまない、ちゃんと節度を持つようにと言っているんだが……。」
「いいえ、お気になさらず……。わかっておりますから。」
ええ、そうです。全てわかっております。
全てわかっているのに……昔の苦い記憶が頭を過ぎり、つい扇子を持つ手がギリリと力づくのです。
あの時の私は、全てを諦めていました。
殿下の火遊びなんだから仕方ないと、私には…魅力のない私には一言言う権利も無いのだと、そう思っていたのです。
そんな消極的な私の姿勢と、殿下の空回りとで起きたのがーーあの婚約破棄騒動だったのでしょう。
どちらか一人でも素直になってさえいれば良かったのに。
私も殿下もどちらとも意地っ張りでした。
私は私を顧みない殿下に言ってやればよかったのです「この浮気者!大嫌い!」と。
殿下はあんなことせずに、もっと私に……。
…………いや、なんか恥ずかしくなってきましたからソレは置いとくとして!!
私はあの死を忘れない。
寒さに凍え、倒れる人が後を絶たず、死をまじかに見ながら過ごす日々を。
自分も倒れ、誰にも手を差し伸べられずに諦めるように死んだあの日を……私は忘れない。
あの婚約破棄から狂ってしまったのだ。
昔はわからなかったけど……今ならわかる。
私と殿下のボタンは掛け違ったのではない。
ーー掛け違わされたのだーー
私は許さない。
私にあの死をもたらした者を決して許さない。
なんであんなことをしたのかは知らないが、
同じことを繰り返すのならば……
今度はこちらも仕掛けよう。
とっておきのプレゼントを作ってあげる。
楽しみに…していてね?
「えぇ…全てわかっておりますから。大丈夫ですわ。」
私は彼にそう告げて、悲しそうに微笑んでやった。
ポンコツ王子と公爵令嬢視点でお送りしました。
決意表明ってことで、彼等はもう諸悪の根源に挑む覚悟を決めています。
投稿間隔あいてしまって申し訳ありません!
結末まで書ききりますのでよろしくお願いいたします。




