7.おまじない
-----ガラッ
「あっ おはよー! 天子」
「おはよ~!」
天子が教室に入ると、1番に雅が気づいた。
「・・ところで天子さー、ピンクのペン持ってなかった?」
「え? もってるけど・・・何に使うの?」
「えーーーっ いえなーい!!///」
雅はほっぺをピンク色に染めた。
「じゃー かさなーい」
「まってまって! 言うからさぁ~~」
「うん、なんなの?」
「最近流行ってるおまじないなの!
消しゴムの先に、ピンクのペンでハートを書いて、その面を使いきる。
で、それをうしろの面でもして、両方終わったら、彼が告ってくれるかもってやつ!!
私は "水月聖夜" くんが好きだからさ~」
雅はテレながら言った。
「・・ふ~ん、でもよくあんなのあんなの好きになるねーー」
「もぉ~~ 天子はしらないかもしれないけど、水月くんはかっこいーんだよ!!
見た目はチャラくて、流衣くんみたいに頭はよくないけど・・・
運動神経バツグンで、体育はいつも "5" だったって!」
「へ~~」
「だから応援してね♥」
「えっ・・う・うん」
天子はなぜか、少しとまどった。
(・・どうしてこんなにそわそわするの・・・・・・・?
あたしが好きなのは、流衣くんで、聖夜なんかカンケーないじゃん!!)