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第10話 ヒコ村

ケイブ家の家は山の中にある。

どちらかというと家というより山小屋だが。


山を下りて村へ行くまでの道のりは中々ハードで遠い。


「お父さんは村でランドが森で取ってきた薪を売ってるの。

私は普段、村の教会でお祈りのお仕事をしてるの!」


「お祈り?」


レイクが顔を見上げてソラに言う。


「いつもありがとうございます、神に祈りを捧げましょう。どうか私たちに少しの恵みをお与えくださいませ、明日も生きられますように」


手を合わせてレイクが祈りを捧げた。


「……こうやってね、毎日祈りを捧げるのが、村の成人前の女の子の仕事だよ!

そうするとね、たまに上の人たちからお恵みを貰えるの」


「上って、モノスカイからってこと……?」


「見た方がはやいと思うよ。……ほら!あれがヒコ村」


レイクと目を合わせて話を聞いていたソラは顔を前に向けた。

村というのが正しいのか分からない。

点々と家のようなものが見える。

集落のようにみえる。

中心には妙に綺麗で浮いている建物がある。

あれがモノスカイと繋がっているのならレイクの言っていた教会なのだろう。


それから少し歩いていくうちに村に着いた。

「よお、ケイブ、レイクちゃん。……そっちのは誰だ?」


1番入口に近い家の前に立っている男がソラをじろっと見て話しかけてきた。

見知らぬ顔の子どもを村に連れてくるのはやはり不審がられるのか。


「よぉ、おじさん。この子はソラって言うんだ。可愛いだろ? 俺の娘だ」


ケイブが明るく振る舞いつつソラを紹介した。


「はじめまして、ソラです。レイクがいつもお世話になっています」


「……ソラお姉ちゃん、これまでは病気がちだったんだけど、やっと元気になったんだ!今日は私が村を紹介するの!」


「おぉ! そうか、そうか。レイクちゃんのお姉ちゃんだったのか。

いつも教会でお祈りしてたから元気になったんじゃないか? 良かったな」


ソラが自己紹介すると、レイクが怪しまれないようにフォローしてくれた。

話し合っていた通り、レイクの病気がちの姉ということにするつもりのようだ。


「なぁ、上から食料が落ちてくるのはいつか分かるか? それか上から奴らが来る時でもいい」


「そりゃ、上のことは全部教会に行かないと分からないな。だがあそこは女しか入れないぞ?」


「そんなの俺でもわかってるさ。……ありがとな」



ケイブはそう言って少し肩を落としたのだった。

ぎりぎりですが毎日投稿が出来ています。

平日が忙しいのでそろそろ急いで続きを書かなくては……。

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