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鯨マンション殺人事件  作者: 六時六郎
3/7

バナナでキックなコントが好き。

 今、彼女は殺された。


 10月27日金曜日22時02分


 301号室は彼女の部屋だ。

 土井や工藤、計四人の男を弄んだ彼女。

 彼女の名前は柊青(ひいらぎ あお)22歳。

 顔、体、言動。どれもが可愛らしく、また誰もが目を奪われる魅力的な黒髪が特徴的な彼女、柊青。

 彼女は昨日、四人の男を振った。いずれも去年から付き合い始めた男達だった。


 なぜ振ったのか。飽きたからだ。


 彼女はあるとき、自分の部屋の上二部屋、下二部屋に男が住んでいると知った。そして、この鯨マンションは五階建て。


 上二部屋と下二部屋。全員と付き合ったらビンゴみたい。縦一列クリアだわ。


 それはただの思い付きだった。


 だから振った。四人全員と付き合い始めて約一年。もうこの遊びはいいか。皆、あんまりイケメンでもないし。


「飽きたから振るの」四人の男に告げた一言。それは彼女の本心だった。


 さて、就活も終わったし、イケメンでも探しますか。


 そう思って友人に電話していた彼女。


 ほんの数瞬前まで、そこにいた彼女。生きていた彼女。


 しかし今、彼女はこの世にいなかった。彼女の生命は消滅した。


 10月27日金曜日22時02分。


 柊青は死んだ。


 全身を赤紫の血に染めて。


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