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Second WorldⅡ  作者: ELMOA
第1章
3/28

Silent Forest(2)

「おっ」


気が付くと砂利道の上に立っていた。


周囲は草原で、少し先には森が見える。


どうやら、世界に降り立ったようだ。


高須は再度四肢が動くのを確認したあと、念じることでメニューを開く。


手元に半透明のメニューウィンドウが展開し、指で操作が可能だ。

そこから高須はワールドマップを選択し、現在地点を確認することにした。



―現在地―


大陸名:『ノースアリス』


地方名:『フェアリアス地方』


現在地:【フォレスト街道】

     ■アリス街まで残り~0.8km

     ■サイレントフォレストまで残り~2.3km



SWⅡの世界には4つの大陸が存在する。

そしてそれぞれの大陸は数多くの地方で区切られていて、ひとつの大きな世界となっている。

プレイヤーはいずれかの大陸の、どこかの地方の、更にどこかもわからない地点から始まる。


高須は割と当たりを引いた方だろう。

最寄りの街まで歩いて行ける距離だからだ。

前作ではいきなりダンジョンの最深部に落ち、ゲーム開始早々ダンジョン逆走を繰り返したのだ。


苦い思い出に顔を歪めながら、高須は天を仰ぐ。


「さて、どうすっか」


選択肢は二つ。


とりあえず街へ行くか、サイレントフォレストの方面へ行くか。


「んー。まずは街かなぁ。でも戦いたい気もあるしなぁ……。ん?」


辺りを見回していると、サイレントフォレストの方面に何かが動いているのが見えた。


遠すぎてはっきりとは見えないが、真っ白な何かがふらふらと浮遊しているようだ。


「よし、戦ってみるか」


高須はメニューを開き、装備等諸々の現状を確認する。



プレイヤーネーム:ソラ


Lv.1

HP.120

MP.200

ST.100(スタミナ)

空腹度.100


STR/1(+5)

DEX/1

VIT/1(3+1+3+2)

AGI/1

INT/6(2+2+2+2)

MID/1

CRI/6(1+1+1+1)

◆初期ステータスは全て1

◆( )内の数字は武器・防具等の補正値


武器:『短刀』[威力(斬撃):20]―STR+5

防具:(頭)なし

   (胴)錬成師のローブ―VIT+3 INT+2 CRI+1

   (腕)錬成師の腕輪―VIT+1 INT+2 CRI+1

   (腰)錬成師のローブ―VIT+3 INT+2 CRI+1

   (脚)錬成師のブーツ―VIT+2 INT+2 CRI+1


アクセサリー:なし

武器アーツ:なし

奥義:なし

スキル:なし


加護:『天使の加護』



武器、防具は初期の装備だ。


アクセサリーはない。持っていないのだから、ない。


奥義も覚えていないから、ない。


武器アーツは、武器そのものに備えられている『技』だ。

武器を使用していくことで武器経験値が増えていき、一定の経験値が貯まると自動で覚えていく。


スキルはまだ設定していない。

スキルポイントというものが存在し、レベルが1上がるごとにスキルポイント1入手できる。

ゲーム開始時、スキルポイントは10あるので、まずはこのスキルを設定する。


が、しかし。


「これだよな、そういえば」


ステータス欄の最下部に佇む、


「加護」


今作から追加された新要素『加護』である。



『加護』

 ~プレイヤーに唯一無二のチカラを与える者の存在。



「説明的には、俺には天使がついている、ということか?」


高須は続けて『天使の加護』の説明文を読む。



『天使の加護』

~熾天使セラフィムの加護。


■加護効果

・???


■加護スキル

・【蛇弓破炎Lv.1】[属性:黒炎][威力(魔法/呪術):5000]

  [必要スキルポイント:0]

  ~威力はINT値に依存

   目標に到達するまで追尾し、到達後は周囲3mを焼き尽くす

   戦闘中は一度のみ使用可能

   非戦闘時に使用した場合、ダメージは発生しない


「なんだこのぶっ壊れスキル……!」


高須の初期武器である短刀の威力は20。

短刀はSTRとAGIとCRI値に依存し、敵の防御力が仮に0だとしたらおおよそ一撃が50程度だ。


それに対して、蛇弓破炎の魔法威力はINT値の補正は無視しても5000。


高須は早速このスキルを装備する。


すると肩から下にかけての右腕が、怪しく光を帯びた。


真っ黒な光が。


スキル特有のエフェクトだ。


「禍々しすぎるだろ……中二病かよ俺は」


高須は、はるか遠くにいる先ほどの敵に右腕を向ける。


謎の真っ白な浮遊体はこちらに気付いていない。

索敵範囲外なのだろう。

それはそうだ、高須から敵までゆうに300mはある。


しかし高須はターゲティング(敵を注視する行動の総意。敵の情報がわかる)ができた。

普通、索敵スキルや補正無しの状態で、近接職の場合は10m、遠距離職の場合は50mがターゲティングの限界なのだ。



―ターゲット情報―


??? Lv.???



敵の詳細はわからないが、ターゲティングができている。


つまり、魔法が打てる。


ニヤリ。


高須は不敵に笑うと、


「蛇弓破炎っ!」


ゴゴゴゴゴゴ!!!と、右の手のひらから大蛇が現れた。


「うおっ!!」


全長10mほどで一見、龍にも見えるその大蛇は黒い炎を纏いながら、謎の真っ白な物体へ一直進。


甲高い、耳を切り裂くような唸り声が辺りに響く。


キキキキキキィィィィィ……!!!!


唸り声に気付いたのか、はたまた自身に迫る大蛇に気付いたのか、謎の真っ白な物体はこちらを振り向くと一目散に逃げようとする。


が。


ドゴォ!と、無情にも大蛇は敵に着弾。


着弾と同時に爆発を起こし、更に敵の周囲を炎が舞い、黒煙が上がる。


「うっわ!えげつなっ!!」


敵を倒したかは視認できない。


遠いし、煙が舞っているし。


ピコンッ。


しかしそれはレベルアップアラート(レベルアップ時に鳴る自分にしか聞こえない音)で解決した。


倒したのだ。


まあ当然だよな、と高須は苦笑い。


高須は敵に背を向け、最寄りの街である『アリス街』へ歩を進めながら、ステータス振り分けをすることに。



プレイヤーネーム:ソラ


■レベルアップ


Lv.1 → ▲25

HP.120 → ▲480

MP.200 → ▲680

ST.100(スタミナ) → ▲124


■取得アイテム

 なし


■取得ステータスポイント 『24』


■取得スキルポイント 『24』


■スキルレベルアップ

 『蛇弓破炎Lv.1』 → 『蛇弓破炎Lv.2』




「はっ!?」


謎の真っ白な浮遊体を倒したら、レベルが24も上がった。

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