象徴詩『リナロール文化』
鸚哥に生る気違い茄子の汁搾り
眼球に刺され真っ暗闇を飛行歩行
アセチルコリン腫震えて歩行飛行
強直した可視化した理想気体リナロール
気息結核を生産する十号炉の匂いトロリ
抗愛毒血清の雪に眠り瞬く間に
間に合わなくて狡知の上澄みサラサラ
閑却処置されたナマ精油に混ぜ塊り
結晶変化する乱調
内在の殺害施設
はらわたアーチを潜り
刃の縁のローズガーデン
無肢体に適応した爬行環境
ラインmine還付
千切れて還る飼われる
白い空が爆撃のように嗤っていた
縦に咲き弾み裂ける
マリーの卵割部屋で分身分頭ドープ
エキドナーゼの水槽に人体の液
煮立てて鸚哥になる
二十五年前宿題だった
負項除去した線刻画
崩れた香骨の復元
ダナエの幻覚を
削り作った光雨が降る