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2-16 初志貫徹って難しいね!

たくさんのブックマーク、評価をありがとうございます。

お礼を兼ねて2-15のおまけ話を投稿します。


ただ、いつもの半分ほどの文字数なので

後日、次話と統合させて頂きます。


なんと今朝、日間コメディーで一位となっておりました。

まさか再びこの栄誉に与れるとは思っておらず

驚きと喜びでいっぱいです。


重ねて皆様にお礼申し上げます。

 モノケロスを出発してから5日目。 

 本日は生憎(あいにく)の雨天となり、森へ行くのは中止となった。


 結界を張れば魔法の練習ぐらいなら出来るが、その間しっとり濡れた森の中で薬草摘みなど遠慮したい。


 早い話、俺がイヤだから今日はお休みにしたのだ。

 そして午前中はダラダラと馬車の中で過ごしている。


 もっとも、これが土砂降りだったらテントの中で一日ゴロゴロしていただろう。馬車の中は、幌を閉じれば平気だが、ひさしがあっても馭者はずぶ濡れになる。


 そんなことはさせたくないし、したくもない。


 


 お昼は街道を外れ人目の付かない場所で【ルーム】を張って昼食にした。もちろんエルも迎えに行っている。


 食事中は常にお喋りに花が咲く。

 主にはこれからのことである。やってみたいことや行ってみたい場所など話題には事欠かない。もちろん美味しいと言われている食材のことも話題に登ることは多い。


 そんななか、エドがこんなことを言い出した。


「旦那。こう言っちゃなんなんですが、こんなに楽させててもらっていいんですかね?」


 毎日クリス(おに)スパルタ特訓(しごき)を受けておきながら、それを楽だと!?

 やはり、エドはM……


「旦那! なんか失礼なこと考えてませんかね?」


「あ…いや。そうじゃなくて、エドは毎日魔法の練習や剣の修業してるから楽じゃないと思っただけ」


 あぶないあぶない。

 俺は思ったことがすぐ顔に出てしまうタイプだということをすっかり忘れていたよ。


「まあいいですけどね。――そういうことではなくてですね、旅には付き物の苦労といったものがないということです」


「ん? ……ああ、そっか。ストレージや魔法の鞄がないと苦労するもんね」


「旦那、それだけじゃないですよ」


 荷物を無原則に馬車に積めるわけではないのだから、当然持っていけるものは制限される。着替えなどは兎も角、食料や水は出来るだけ持って行きたい。しかし、食料は傷みにくいモノも選ぶ必要があるし、水は重要だから多めに持っていきたいが、かさばる上に重いという問題がある。だから、飲む以外の水の使用は控えるのが当然である。


 食事だって同様で贅沢など言えるはずもない。

 日持ちする焼き締めした硬いパンに干し肉と多少の野菜を入れたスープなどがあれば上等である。商人やお金持ちの人ならもう少しマシな物を作るだろうが、冒険者ならこんなもんだろう。

 それですら、すぐできるわけではない。かまどを作り、火起こしから始めなくてはならないのだ。


 だからこんな雨の降っている日は、昼食など馬車の中で干し肉をかじって済ますのが当たり前だ。


「それにですね、一応俺は旦那の奴隷なんですよ。だから、食事の支度ぐらい俺とアルヴァ姐さんたちでやりますよ。フローラだって手伝ってくれるだろうし」


「んー、言いたい事は分かるけどさー、食事の支度なんかはみんなでやった方が早いし、俺は苦とも思ってないしねー。それに、いつも言ってるけど、奴隷だからやらせるとかそういうことはしないよ」


「いや、旦那がそういう人だって分かってますけど。ただね、さっき旦那は俺が練習や訓練で楽じゃないと言ってくれましたが、旅の最中なのに自分を鍛えられるなんて、ある意味ただの贅沢ですよ。それに対して、旦那は午前も午後も皆さんに付き合って森へ行って、薬草摘みやら魔獣狩りやらと、一日中働いてるじゃないですか。だから食事の準備中くらい休んでればいいのに、と思ったんですよ」


「よく言いました、エドアルド! 少し見直しました」


 おお! アルヴァさんからお褒めの言葉が!

 

 気を利かせて言ってくれたのなら、ここはお礼を言うべきだろう。


「そっか。気を遣ってくれてありがと、エド」


 しかし、お礼を言われアルヴァにも褒められたのが照れくさかったのか、エドが余計なことを言い出してしまった。


「ま、まあ、旦那が自分のカラダを酷使して悦ぶ趣味があるのかと思ったこともありましたけどね」


 ――なっ!? 

 俺はクリスとエドのことを想えばこそ言わずにおいてあげたのに。

 そっちがその気なら受けて立とうではないか!


「ふ、ふん! エドなんて『おにのシゴキ』を悦ぶ変態のくせに!」


 言ってやった。

 もっと恥ずかしさを味わうが良い。


 しかし場は盛り上がらず、なぜか空気が凍る。


「「あっ…」」


 そんな言葉がエドとベアトリスの口から漏れた。


「え??」


 ゴゴゴゴゴゴゴゴォ――――


 ―――――――ああああああ!

 痛恨のミス! なんたる失態!


 まさか本音(ルビ)をそのまま声に出してしまうとは!!


「あなた。…少しあちらでお話しましょう」


 言わないと決めていたのだから、初志は貫徹するべきであった。

 命の危険が伴う以上、やはり早く滝を探そうと改めて思った。


実は先日の噂話なのですが、

真実ではないかという疑惑が起こりました。


ただ、それを確認するのは容易なことではありません。

なぜなら真実を知るには幾多の苦難を

乗り越えなければなりません。


そして、そのためには皆様からの

(ブクマ)! と 希望(評価)

が、必要なのです。

(※作者の勝手な思い込みです)



いつも読んで頂き有難うございます。

ご感想など頂けたら嬉しく思います。


今後とも宜しくお願い致します。

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