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第23話 聞かせてもらいましょうか!!

「よし、そんじゃ今日はここまでだな。俺は恵利と理恵さんを送るけど、お前1人で大丈夫か?」


「男を襲う変質者なんていないよ。大丈夫さ」


「1人だけ反対方向っていうのも、何だか変な感じですね」


夕飯もファミレスで済ませ、今日はこれで解散ということになった。解散といっても博人と理恵と恵利の3人は一緒の方向なのだが、刹那は1人だけ逆方向という仲間はずれ的状況に置かれている。

まだ明るいとはいえ、夜に1人で帰らせるのは気が引けたが、刹那自身も大丈夫だというし、何より野郎を見て、息を荒くしながら襲うような変態はさすがにいないだろう。・・・というか、いないでほしい。いないことを信じたい。


「刹那、本当に気をつけなさいよね。最近、その・・・危ないんだから」


「はは、大丈夫ですよ。心配してくれて、ありがとうございます」


「べ、別にあんたのことを思って言ってるわけじゃないわ! ただ・・・・・ほら! 身近な人がそういう事件に巻き込まれたら嫌じゃない? だからよ」


はは・・・。やっぱり俺、理恵さんに嫌われてるのかな? 何でだろうな、俺なんかしたっけ? ・・・・・いや、何もしてないよな。ってか、会ったときからこんな感じだったから、つまり最初から嫌われてるってことになるのか? ・・・うわ〜、それ結構ショックだぞ。何で博人じゃなくて俺なんだよ。人類はみんな平等だ、なんて言ったやつは詐欺だぞ。まったく・・・。


「それじゃ、俺帰るよ。博人、2人を頼んだぞ」


「頼まれなくてもちゃん送り届けるよ。お前こそ、気をつけろよ」


「刹那さん、1人で帰してごめんなさいね。おやすみなさい」


「・・・本当に気をつけなさいよね。車とか、色々」


「大丈夫ですってば。それじゃみんなおやすみ!」


そう言って、刹那は自分の家へとまっすぐ走っていった。心なしか、はしゃいでいるように見える。・・・まぁ、念願のCDが手に入ったのだから嬉しいのは仕方ない。誰だってはしゃいでしまう。

刹那が小さくなった頃を見計らって、恵利が口を開いた。


「それで、姉さん。刹那君とのデート、どうだった?」


「な、ななな、何よ! いきなり!」


「隠してもだめですよ。俺と恵利が何のために2人きりにさせたと思ってんですか」


「なな!! あんたら謀ったわね!!」


「そうだよ姉さん。さ、どうだったの?」


「どうだったんですか? 教えてくださいよ」


博人と恵利は、顔を真っ赤にしている理恵に迫る。・・・うぅぅ、2人とも・・・ずいぶんラッキーだと思ってたら、まさか計画していたなんて・・・。やられたわ、何とかして誤魔化さないと・・・。


「そ、そろそろ帰らないと門限に間に合わないわよね。ほ、ほら、帰りましょ」


くるっと回れ右をし、そそくさとその場をあとにしようとした理恵だったが・・・


「まぁまぁ、姉さん。ちょっとくらい門限過ぎたって大丈夫だよ」


そう言って、理恵の右腕を恵利ががっちりと組み、


「そういえば、食後のコーヒーはまだでしたよね。俺、いい店知ってるんですよ」


そう言って、理恵の左腕を博人ががっちりと組んだ。・・・何よ!! これじゃ警察に捕まった泥棒みたいじゃないのよ!! それに刹那とのデ、デデデートのことを聞くなんて・・・冗談じゃないわよ!! そ、そそんなこと聞かれたら、ア、アタシ恥ずかしくて死んじゃうわ!! ・・・え? まさか博人の言ってる店って・・・あれ? あれしかないわよね?! あ!! ちょっと待って!! 止めてってば!! あぁ〜〜〜・・・・・・・。


・・・心の中の叫びも虚しく、理恵は両腕を組んでいる2人にずるずると喫茶店に引きずられていったのだった。





ん〜・・・ツンデレ・・・難しいです。単純だけど、難しいです。

ん〜・・・ツンの部分とデレの部分、うまく使い分けたいんだけどなぁ・・・。

これからも「殺し屋」よろしくお願いします!

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