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第21話 さぁ行きましょう!

さて、勢い良く歩き出した理恵であったが・・・・・ただいま、刹那とはぐれて迷子中である。


「・・・・どしよ」


この商店街は、夕方がもっとも人の出入りが多い。夕飯の材料を求めたりする人や、刹那たちのような学校帰りに寄っていく生徒が多いからだ。辺りを見回してみても、自分の学校の生徒や、おつかいに来ている子供たちの姿、手をつないでいる親子などが大半を占めている。

そんな人ごみの中、先へ先へと行っているうちに、理恵は刹那とはぐれてしまった。・・・はぐれた、というか、置いてきてしまったと言ったほうが正しいかもしれない。早く探さないと・・・・・。


「う・・・・・」


でも・・・これだけの人の中、刹那1人を見つけ出すのはちょっと難しいかもしれない。大体、どこら辺ではぐれたのか、いつはぐれたのかがわからないからおおよその見当もつけられない。かといって、闇雲に探してもあまり意味がないような気がする。


「・・・・はぁ」


何でこんなことになっちゃったんだろ。このままだと、刹那と一緒にお店回る時間がなくなっちゃうよ。せっかく勇気を出して頑張ろうって決めたのに・・・。あ〜、これじゃまた恵利に怒られちゃうよ。

どうしようどうしよう、と悩んだそのときだった。ガッ! と、いきなり後ろから肩を掴まれた。その力は思った以上に強く、少し痛いくらいだった。・・・この手は・・・誰だろ? 刹那かな? ・・・いや、違う。刹那はこんなに力はない。一体、誰だろう・・・?

ゆっくりと振り返って見る。そこにいたのは・・・・・


「はぁはぁ、や、やっと見つけましたよ。あぁ、しんどかった・・・」


「せ、刹那?! って、痛いわよ!!」


「あ、すみません! つい」


まさか、刹那だとは思わなかった。だって、こんなに力が強いなんて思わなかったから。こんな細い体のどこに力があるんだろ? 力なんて、アタシよりずっと弱いって思ってたのに・・・。


「刹那・・・あんた、力強いわね」


「そうですか? クラスじゃ弱いほうですけど・・・」


刹那の言葉に嘘はない。刹那はクラスの中では体付きがあまりよくない。部活にも入らず、のんびりとしていれば、筋力だってつかないから当然だ。

でも、体付きとは裏腹に、運動神経や身体能力は結構高かったりする。体育祭の日には張り切って一日のヒーローになってやる、と意気込んだりもする。でも、クラスがクラスなのだ。

刹那のクラスには、運動神経抜群のやつらがごろごろいる。・・・博人がいい例だ。何でもかんでもちょっと練習すればすぐうまくなる。そんなやつがたくさんいるクラスに入れられてしまったのだ。

まぁ・・・要するに、学年では上位。クラスでは下位、ということになる。それと同じで、学年では力は強いほうに入るのだが、クラスではそんなに強くない、という風に位置づけられる。

褒められることのない自分の力が褒められたのが嬉しいのか、刹那はちょっと照れながら言った。


「じゃ、行きましょう。どこか行きたいところとかありますか?」


「え! いや、アタシはないよ! あ、あんたの行きたいところでいいわよ!!」


「それじゃ、CD買いたいんで付き合ってもらえますか?」


「いいわよ。そ、それじゃ行くわよ!!」


「り、理恵さん! そっちじゃないですよ!」


店とは逆方向に歩いていった理恵を追いかけ、刹那と理恵はCDショップへと向かった。


一応、理恵はツンデレっぽくしたいのですが・・・難しいですね。こんな感じでいいのかな? ・・・だめなのかな?

これからも「殺し屋」よろしくお願いします!

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