第1話
俺の目の前にはSFとかでよく出る空中に浮くウインドウがあり、自分のステータスが載っている。
ステータスを見て弱いのか強いのか分からなかったので置いておくとして。
名前は恭一にしてっと。これで名前が恭一になったな。変更は…………出来ないな。
種族の人間(不老)って、ホントに不老なのか?これはラッキーって言うべきなのか?
職業ダンジョンマスター………か。世界を創造することじゃなくてダンジョンを創造することだったか。ってことは、ここはダンジョンなのか?だったら、どうやってダンジョンを構築するんだ?いや、スキルの《ダンジョン》でやるのかな?とりあえず《ダンジョン》をタッチしてみるか。もしかしたら説明が出てくるかもしれない。
俺はスキルの《ダンジョン》に触れるとステータス以外のウインドウが何個かでる。その中にはダンジョンについての説明があったので読んでみる。
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なるほどな。よく分かった。ダンジョンについて簡単に纏めると他に出てきたウインドウでダンジョンを弄くることが出来るらしい。そして、ダンジョンと元の世界とは違う世界が繋がる残り時間がある。ウインドウの隅に
残り時間96:52
こんな感じである。残り時間が無くなると世界と繋がり、外の世界のやつらがダンジョンに攻め入るらしい。まぁ、ダンジョンだしな。どこに繋がるかはランダム。ちなみに俺が死ぬとダンジョンコアと呼ばれる物になる。外の世界のやつらはそれを狙っているらしい。理由までは分からないが。
それとダンジョンを弄くるためにはDPポイントと呼ばれるポイントを支払って弄くる。DPポイントは生物が死ねば手に入る。DPポイントで生み出されたモンスターを殺しても使った半分は還ってくる。DPポイントで操作できるのはダンジョン、モンスター、自分のスキル、アイテム、だ。
現在のDPポイント1000
俺は最初にダンジョンを作ろうと思った。とゆうかモンスターを配置する場所が無くては意味がない。
「おっ!初回特典で第1層だけDPポイント無しでOKなのか」
そんな訳で遺跡の迷宮のフロアを選んだ。他にも色々あったが俺が作りたい罠にちょうど良かったため、遺跡を選んだ。ついでに迷宮を弄れるので面白い遺跡の迷路が完成した。
選んだ瞬間、目の前にドアが出来た。覗いてみると、ザ・遺跡って感じの通路が出来ている。他のウインドウでダンジョンの内部を見ることができるウインドウがあったので見てみると、ちゃんと俺が設定した迷宮になっている。良かった、良かった!
現在は遺跡の迷宮、そして今いる白い部屋がダンジョンの全てだ。
「とりあえず、この部屋を改造するか」
ダンジョンの改築のウインドウを見るとベットや椅子、机、マット、テレビ(ダンジョン内の様子が見れる)、まぁ色々あった。俺は部屋を洋式に変えて、ベットを作り、机とテレビを用意した。完璧に俺の部屋だな、ここは。全部でDPポイント200も消費した。残りは800ポイント。
「後は罠だけど……………その前に」
念の為に俺はこの部屋にDPポイント100使い、常時平常化を購入した。これは簡単に言えば、人の生きられる環境を常に保つようにするものだ。今は空気を吸えるけど、後の方になって吸えなくなったら死ぬ。
俺はダンジョンの入り口となる前に扉を作った。このドアの中に五人、入ると強制的に閉まる。そして、四人以下の場合は一分後に強制的に閉まる。ちなみに一度閉まったら一時間経つまでは絶対に開かない。
遺跡の迷路に空気の入れ出しを自由に操作できるようにもした。もう分かるかもしれないが、俺は遺跡の迷路の空気を徐々に抜いて殺す罠だ。俺の部屋にたどり着かなければゲームオーバー!はっきり言って鬼畜なダンジョンだと思う。これで200ポイント消費。
「残りのポイントは500か……………モンスターの一覧でも見るかな?」
さっそく、モンスターのウインドウを見ようとしたら、新しいウインドウが出てきた。
―サポートキャラを作成しますか?
<yes> <no>
「今頃出るの!?なんで最初に出てこなかった!?」
いまさら過ぎる、せめて遺跡を作る前に出てほしかった!
俺は<yes>を押した。色々と役に立つかもしれないしな。ダンジョンの欠点やらモンスターの特徴やら聞けるかもしれない。
<yes>を押した瞬間、目の前に魔方陣が現れ、魔方陣から小さな女の子、妖精、ゲーム風に言うならピクシーが現れた。
「初めまして!
私の名前はサイコ・ルドルフ・ザ・キーリングホールドブリン・ネネローランゾ・シルク・ビシャーマド・ブルブルニク・サフィアです!」
「長い!お前の名前は今日からサイサで!」
「私の名前を全否定!?酷い!酷すぎる仕打ちです!
でも、私!めげません!
この方に私の名前を暗記するまで言い続けるのです!
それが私の使命!
いいですね!もう一度言います!サイコ・ルドルフ・ザ・キーリングホールド…………………なんだっけ?」
「自分の名前も覚えられないのか!?覚えられないのなら俺が考えたサイサでいいだろ!」
「いや~!適当に考えた名前だったせいか覚えられなかったですね!」
「適当だったのか!?」
「仕方ない、仕方のないことだったんです!
いかに、いかに面白く登場できるか、考えていた結果がこれだったんですよ!
私は無実だ!」
もの凄く濃いやつが来たな。こいつ、本当にサポートキャラなのか?
「とりあえず、名前はなんなんだ?」
「ありません!なにしろ今生まれたばかりなので!」
「じゃあサイサで」
「チェーーーンジ!!サイサは嫌です!もっとマシな女の子の名前にしてくださいよ!」
「じゃあサイサで」
「変わってないですよ!?お願いします!もう少しマシな名前に!!」
「サイサで」
「う、うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんっ!この人イジメっ子だ!酷いです!鬼の、いえ悪魔の所業です!!」
「分かった分かった。それじゃあウインドウにあるモンスターの特徴について教えて欲しいんだが、サイサ」
「こ、この人何も分かってないです!サイサはい~や~!!」
「はいはい。それじゃあリーンなんてどうだ?」
「リーンですか?良い名前です!それで決まりですね!
マスターの名前はなんですか?まだお名前を聞いていないのですが!」
「俺は恭一だな。これからよろしくな!」
「こちらこそ、です!なんと呼べばいいですか?恭一様ですか?それともマスター?はたまたご主人様?」
「なんでもいい。変な名前じゃなかったらな」
「では、マスターで!」
こうして俺のサポートキャラが生まれてきた。